ヘアスタイリストのニーズに応えるハイクオリティの『ジョーウェル・シザーズ』。あらゆるカッティング・テクニックに対応できる、プロフェッショナル専用の最高級シザーズです。
プロの為の技術解説2
量感を調整しながらフォルムを整えるカットテクニック
毛量が多い場合、むやみに毛量調整を行いすぎると短い毛が多くなってフォルムが崩れます。また、スタイリングがきれいにまとまらず、お客様の不満の原因に。そんなデメリットを避けながら重さを生かしたシルエットでまとまりやすいヘアにカットします。
リピートするカットの秘密!
Before(カウンセリング)
毛量が多くてまとまらないので量感とフォルムを整える!
髪質はふつうですが、毛量が多くてまとまらず毛先が広がってしまう状態です。そこで、毛量調整を行いながらも量感を生かしたフォルムに整えます。
Stylist Advice
セニングの使い方で量感とフォルムの調整を同時に行う
今回の取材はXel-Haの皆様にご協力・監修をいただきました!
まず、ベースカットではグラデーションカットで全体に丸みを与えます。毛量調整はドライカットでセニングを多用して、同時にフォルムを整えます。量感はぼんのくぼや耳の後ろなど、毛が溜まりやすい部分を根元からルーツセニング。また、毛先はグラデーションセニングで厚みを残しながら毛先に軽さを与えます。フォルムの調整は、アウトラインの毛先にセニングを入れて柔らかい質感にリメイクします。セニングシザーズの刃元と刃先のカット率の違いを効果的に使い分けて微調整を行いましょう。
Technique Process
1.ベースカット。ベースカット用シザーズでアウトラインをカット。バック全体をチョップカットでラインをぼかす。
2.ネープからミドルセクションまでをグラデーションカット。センターライン上をガイドにして、放射線状にパネル展開をする。
3.トップはパネルの内側をえぐるようにカーブを描きながらミドルセクションとつなげる。
4.サイドは少し前上がりのラインでベースカットをしてフェイスラインまでつなげ、表面は縦パネルでグラデーションカットを行う。
5.トップはパネルを真上に持ち上げて、チョップカットでグラデーションを入れる。
6.前髪は目の上のラインを設定し、チョップカットで切り揃える。
7.ドライカット。ぼんのくぼを根元からルーツセニングをした後、ネープの毛先をセニングでぼかす。
8.ミドルセクションはグラデーションセニングを入れて、やや重さを残しながら毛先に動きを出す。
9.トップにもグラデーションセニングを入れて厚みを残しながら、内部の毛量調整を行う。
10.耳後ろは髪が溜まりやすい部分なので、根元からルーツセニングを入れて多めに毛量調整を行う。
11.トップは中間からセニングで毛量を調整する。刃先を使って、量感をチェックしながらカットする。
12.フェイスラインの微調整。セニングの刃先を使って量感を調整しながら、柔らかい質感と丸みのラインを作る。
13.カット終了。この後、アイロンでカールを作りスタイリングする。
After Style(完成スタイル)
ソフトなニュアンスと重さを残したフェミニンショート
軽さのあるグラデーションの丸みと、重さを残した女性らしいショートヘアのフォルムをデザイン。毛量調整と広がりやすい毛先のフォローを、
セニングカットで同時に行いました。スタイリングもしやすく、表面に束感を与えるとソフトなニュアンスが生まれます。