カッティングツールの1つでもあるスタイリングレザーは、従来のシザーカットとは違う質感作りが可能です。そんなレザーカットの特長を生かせば、新しいヘアデザインの幅がさらに広がります。
シザーとの併用などで新しいデザインが生まれる
スタイリングレザーは、彫刻のように細かいディテールを作ることができるカッティングツール。シザーでは表現できない毛先の柔らかい質感やなめらかな束感を出すことができます。技術的にはレザーとシザーを併用して、コラボレーション的にカットをするのが一般的です。しかし、レザーでアウトラインのカットと毛量調整を同時に行うテクニックもあり、今では幅広い用途で新しいデザインがどんどん生み出されています。
適量の毛束を取って繊細でていねいにカットをする
スタイリングレザーを使用するポイントは、繊細でていねいにカットをすること。決して多めにパネルを取って『面』でカットするのではなく、適量の毛束を取って『線』もしくは『点』でカットすると、よりレザーの質感が表現できます。ストロークは短く動かして、徐々に毛先方向に移動させます。大きなストロークだと、毛の量が多めにカットされるので注意が必要です。レザーは、手首を柔らかく動かしながら細かくカットするのがポイントです。
1人ずつ刃を交換し切れ味のいい状態でカットをする
レザーカットといえば、ザクザクという音や髪を引っ張られるなどの不快な印象を抱いている人がいると思います。あるいは、枝毛やダメージに対する不安を持つ人もいるでしょう。しかしそれらは、切れ味の悪い刃を使っているのが原因です。レザーカットを得意としている美容師さんは切れ味が低下する前に刃を交換し、さらに1人に1枚の刃を使ってカットしている人もいます。レザーはその場で新品の替刃に交換できるので安心です。