毛先ばかりに毛量調整をすると、カールを作った時に先細りのスタイルになってしまいます。それを避けるために毛先に重さを残して、根元から均一の束感が出るカットを行います。
動きの出にくい髪をスタイリングしやすくカットする
やや細い髪質でペタンコになりやすく動きの出ない状態です。そこで、スタイリングがしやすいように毛量調整を行い、アイロンで根元から毛先まで均一のカールが作れるように毛先に重さを残すカットを行います。
用途に応じて
シザーを使い分けると効果的
毛先を細くせずにセクションごとで毛量調整をして、アイロンで巻きやすいカットをしました。カットする目的に応じてハサミを使い分けると、効果的にデザインを作ることができます。最初にベースをカットをする際は、長さと毛量を同時にカットできる新タイプのシザーを使用。シャープなラインを出したい部分はブラント用のハサミで。細かい毛量調整をしたい場合は、刃先と刃元でカット率が異なるセニングシザーを使い分けます。
ヘアスタイリストのニーズに応えるハイクオリティの『ジョーウェル・シザーズ』。あらゆるカッティング・テクニックに対応できる、プロフェッショナル専用の最高級シザーズです。
◆お問い合わせ
東光舎 TEL.03-3945-4011
http://www.joewell.co.jp
1.バックのアウトラインをカット。若干、前上がりのラインで揃える。使用するハサミはXPG-G14。
2.ミドルセクションのカット。縦パネルを引き出しえぐるようにしてレイヤー感を出す。センターラインにガイドを作る。
3.トップにレイヤーを入れる。パネルを真上に引き出して毛先をカット。
4.ミドルセクションのカット。縦パネルを引き出しえぐるようにしてレイヤー感を出す。センターラインにガイドを作る。
5.以降のパネルはセンターに引き寄せてカット。毛先に柔らかい質感を与える。
6.サイドのアウトラインのカット。前上がりのラインでバックとつなげる。パネルは10度の角度で持ち上げる。
7.サイドにローレイヤーを入れる。耳上からパネルを引き出して毛先をひねってカット。バックとつなげ、これをガイドにする。
8.平行にパネル展開をして顔周りまでカット。パネルはやや後方に引いて毛先に重さを残す。ハチ周りもつなげて逆サイドも同様にカット。
9.トップのチェックカット。パネルを真上に引き出してコーナーを取る。
10.顔周りにレイヤーを入れる。パネルを前方に引き出し、下の毛が落ちるくらい手首を返して毛先をカット。使用するハサミはXPG-63(ブラント用)。
11.前髪のカット。台形ベースでパネルを取り、丸みのラインにする。カットする幅は瞳の外側を目安にする。
12.ドライカット。毛量の多い部分をチェックしながらバックの内部をスライドカットで毛量調整。使用するハサミはXPG-W17。
13.ミドルセクションの毛量調整。毛束の中間から毛先をカットする。ハサミは根元でスライドさせると効果的。
14.表面の髪は刃先を使ってワンポイントでカット。毛束の下側を少しカットしてバックに長短をつける。
15.トップは真上にパネルを引き出して毛先を少しカット。チェック程度にとどめる。
16.サイドの毛量調整。バックと同様に、溜まりやすい部分を確認して中間から毛先をカットする。
17.顔周りはスライドカットで馴染ませる。
18.表面の髪は短くしすぎないように、少しずつ毛束を取って下側をカット。逆サイドも同様に。
19.前髪のカット。流したい方向に毛先を引いて飛び出た毛をカット。刃先を使ってトリミングする。
20.表面の髪の内側をカットして浮遊感を出す。刃先を使ってていねいにカットする。
21.カット終了。
なめらかなカール感を再現したフェミニンロング
アイロンで均一のカールが作れるように、ソフトな質感カットをしたスウィートフェミニンなロングヘア。毛先の重さを残しつつ、内部は毛量調整をして動きの出しやすいスタイルにカットしています。バングは丸みのフォルムでトップから浮遊感を出し、小顔効果のある可愛いイメージに仕上げました。
▼このスタイルの詳細をチェックする
ウエイトコントロールが絶妙なムーブメントのロングヘア