ヘアなんでも相談室 vol.2 髪の紫外線対策って！？ - 美容室＆ヘアスタイル情報サイト「らしさ」-

夏も終盤。まだまだ日差しが暑いんですが、
髪にも紫外線対策ってないんでしょうか？

(2005.8.23)

帽子と傘は、紫外線をさえぎる強い味方

　紫外線から髪を守るためには、紫外線に当たらないのが一番。そのためには日傘や帽子を上手に利用することが大切です。日傘の場合は濃い色の厚手の布のものを選ぶと安心。反対に帽子は黒い色だと熱がこもり頭皮が蒸れやすくなるので、薄めの色で、つばが広く、内側には汗を吸収しやすい素材を使った、全体に通気性の良いものを。また帽子も傘もないときには、できるだけ髪をまとめて紫外線を浴びる髪の表面積を少なくしておくといいでしょう。
　とはいえ、地面や壁などにあたって様々に角度を変える紫外線。いくら傘や帽子をかぶってもなかなか遮断することはできませんよね。だったらUVカットの化粧品と同じように、髪の表面をコートして保護してやるのが有効な方法では？ところが、化粧品のUVカットについては薬事法で基準や検定、取り扱いなどが決められ実に様々な商品が作られているのに対して、ヘアに関しては現在のところまだ未規定。基準もなければ検定もない状態です。

髪の表面をコートして、内部に水分と油分を補う

　世界中で紫外線の影響がとりざたされるなか、当然のことながらUVカットのヘアケア剤やスタイリング剤も注目されるようになり、すでに紫外線対策用の商品も出てきています。スタイリング剤は洗い流さないタイプのトリートメントやスプレーなど、直接髪の表面につけることでキューティクルを保護します。ヘアケア剤はより潤い成分の高いシャンプーとコンディショナー。髪の内部に油分と水分を十分に補うことで紫外線によるダメージを最小限に食い止めます。
　夏本番。紫外線のダメージは待ったなし。ある実験によると、パーマやカラーリングをした髪は紫外線の影響をより強く受けるという恐い結果も出ています。この夏の強い日差しから大切な髪を守るために、炎天下に出る前には髪をしっかりコートして、特に水際などでは肌と同じようにこまめなケアを。また頭皮やキューティクルを痛めないようにシャンプーは正しい方法（“ヘア何でも相談室”に「正しいシャンプーの仕方」があります）で行いましょう。
　今年の夏は髪も肌と同じように髪にも紫外線対策を、どうぞお忘れなく！

・紫外線に当たらないよう、日傘や帽子を利用したり、髪をまとめて日差しを避ける。
・洗い流さないタイプのトリートメントやスプレーで、髪のキューティクルを保護する。
・より潤い成分の高いシャンプーやトリートメントで、髪の内部に油分と水分を補う。

なぜ紫外線で髪が傷むの？

髪の毛は、中心にメデュラ、その周りにコルテックスがあって、キューティクルという、千分の一ミリの薄いたんぱく質でできたうろこ状の膜で覆われています。髪が日焼けすると、強い紫外線によってこのキューティクルがはがれ、キューティクル間のCMC（細胞膜複合体）やコルテックス内にあるマトリックス（間充物質）が流出。髪の内部は穴ぼこのスカスカ状態になり、髪の弾力がなくなったり弱くなったり。もちろん水分も保てなくなるので乾燥したつやのない髪になってしまいます。さらにキューティクルがはがれた髪に強烈な太陽光を浴びると、髪は熱を帯び、さらにダメージが進みます。またコルテックス内にあるメラニン色素も壊されるため、髪の色も赤茶けてくる、というわけです。