vol.134

Interview
Make a Noise
元町店 店長
丸林 由法さん
 神戸ファッションの中心地元町にある複合ファッションビルVEGA。その7階に、約80坪のゆったりしたスペースのサロン"Make a Noise"があります。東側は一面ガラス張りで、元町から三宮を一望でき、目一杯神戸を感じることができるくつろぎの空間です。今回登場する丸林さんは、そこでスタッフを引っ張りながら奮闘中の若い店長さんです。
 現在僕は26歳で、キャリアとしては7年目。今年の4月に、元町店の店長になりました。それまでは、同じMake a Noise でも15坪とか20坪ぐらいの小さなお店の方でやってきたんで、それが急に80坪になって戸惑いましたね。美容師は18名いますが、なにしろ一時に多いときには30人くらいのお客さんがワッと来られるんですよね。店長の下で一スタイリストとして働いていたときには、自分のお客さんのことだけを考えていればよかったんですが、お店を預かる店長としては、当然そんなわけにはいかないわけで。目が行き届かない部分も出てくるし、もうどうしようって感じでした。ここに来られたお客さん全部が自分のお客さんだっていう発想に切り替えるのが、とても難しかったですね。
 スタッフは、僕よりも年上の方が3名、僕、その下は年齢的にぎゅっとつまってる感じです。年下のスタッフとも年齢が近いし、今までは同じ立場で仕事をしてきた人が多いわけですから、多分僕にはいろいろと意見をいいやすいんじゃないでしょうか? その意味ではとても勉強になることが多いです。ただ僕の方はどうしても、まだまだほかのスタッフと目線が同じになってしまいがちで、なかなか大きく全体を見ることが難しいです。それと今までは仲良くああだこうだと言い合ったり、しんどいときはしんどいよなって一緒に愚痴ったりしていたんですが、今はそうもいかず、あえて距離を置かなければならないところがありますよね。なんとなく、立場的な寂しさを感じています。
 僕が高校生の頃住んでいたところは、おしゃれな美容室がたくさんあるわけでもなかったので、時々自分で切ったりしていました。自分に似合う髪型を美容院で作ってもらって嬉しかったことはありますけど、美容師にあこがれることもなかったですね。ただ自分でものをつくる仕事、自分の技術でやっていく仕事がしたいなぁということは思ってました。でもそれも建築やインテリアの方がイメージに近かったですね。
 友達はほとんど大学への進学を希望してましたが、このまま進学していいんかなって、ふと考えた瞬間があったんです。そして大学じゃなければ専門学校かな、専門学校だったら服関係か美容関係が自分に合っているのかなって。美容学校に決めたのは、母親の姉が美容室をやってたんで、だいたいイメージはあったのと、その頃は美容業界も今ほどまだ男性が多い職場でもなかったので、女の人がメインっぽくやっている仕事に、敢えて男が入っていくっていうのが、何かかっこよく思えたんですよね。

 色んなモノを見ながら歩き回るのが好きで、休みの日には必ずカメラを鞄に入れてあっちこっちに行ってます。カメラは父親にもらった一眼レフ。今みたいなシルバーのかっこいいやつじゃなくて、真っ黒で古くて重いんですが、写るのは写りますよ(笑)。父親が愛用してたのかどうかはわかりませんが、そういうのが流行った時期があったらしくて、半分ミーハーで買ったみたいです。ほとんど使いませんが、レンズや三脚など一式全部揃ってるんですよ。高かったんやでって言ってました(笑)。
 何を撮ると決めているわけではなく、歩きながらいいなと感じたものをパッと撮ります。だから記念写真的なものよりも、人やものの雰囲気、その空間の瞬間なんかをとらえた写真が好きです。面白いのは、直接見たときにはいいなと思っても、レンズを通して見ると雰囲気が違うんですよね。逆になんともない風景が、レンズを覗いてぐるっと周りを見渡すと、あっと心に留まる風景になったりして。レンズを覗くたびに発見がありますね。それにマニュアルなので、同じ写真でもピントや光の加減で写り方がぜんぜん違うんですよね何だかんだ考えながらいろいろ試してみるんですが、それがとても面白い。こういうの、好きなんですよね。それにレンズやその時の天候、そのほかのいろんな条件で仕上がりが全く違ってくるのは、カットやカラーやアレンジ、それにその日のお客さんの気分なんかで仕上がり具合が変わってくるヘアスタイルと同じですよね。
 元町という場所は会社が近いし、ショップも多い。そのためかおしゃれな人が多いです。道行く人を見ていると、あの人はどんな仕事をしていて、どんなライフスタイルで、そしてどこのサロンに行っているんだろうって気になってしまいます(笑)。写真を撮ったり建物を見たりする時もそうですが、それに目がいくっていうのは、何かがあるわけですよね。誰々が作ったからいい建物だとか、誰々が切ったからいい髪型だとか、そういうんじゃなくて。それは何かというと、バランスだと思うんです。何気なく歩いていてパッと目に留まる人というのは、顔とヘア、ファッション、すべてのバランスがいいんですよね。僕はそんなヘアスタイルを作っていきたいです。そのためにもバランスを見極める目を、これからも磨き続けていきたいと思います。
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プロフィール
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Make a Noise [Make a Noise]
元町店

tel:078-332-0605
address:兵庫県神戸市中央区元町通1-7-1
      VEGAビル7F 
station:JR線 元町駅
open:平日パーマ、カラ−受付 AM10:30〜PM7:00
       カット受付 AM10:30〜PM8:00
    土日祝パーマ、カラ−受付 AM10:00〜PM7:00
        カット受付 AM10:00〜PM8:00
close:年中無休

Price
・カット  ¥5,000〜 (シャンプー・ブロー込)
・パーマ  ¥5,000〜
・カラー  オリジナルカラー¥6,000〜¥8,000
      マニキュア ¥5,000〜¥7,000