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Cape Town
新シリーズ"Hello, from the world!"は、世界の様々な街からのファッション・レポートです。
第9回は、アフリカ南端の国、南アフリカからです。アフリカ最古で、第二の規模の大都会でありながら、
最も美しい町ケープタウンについて、大西麻貴さんが写真とお便りを送ってくれました。
街のファッションスナップ Hello! from the world VOL.9
 南半球にあるので今、ケープタウンは夏。でも地中海性気候なので平均気温は15度から25度くらいで、冬の気温も8度から18度くらいですから、1年を通じて過ごしやすい所です。今は8時くらいまで外が明るく、スーパーにも西瓜やもも、アプリコットに苺...と冬にはお目にかかれなかった果物たちがあふれてます。最近はビーチに行く人が多くて、先週、近くの植物公園に行った時、たくさんの人が上を脱いだり、ビキニになって、日光浴してました。太陽が大好きなんですね。
デニム・ジャケット、ジーンズ、
ネクタイ、マニッシュっぽいファッションを、
黄色の帽子とカーリーヘアで女の子っぽく
 ヴェルナ・レッチは服飾デザイン専門学校の2年生。彼女と会ったのはcabindish square(キャビンディッシュ スクエアー)という、地下1階、地上3階のショッピングセンターの外です。映画館もあって、先日、"Japanese moviefestival"が開催されて、無料で「ビルマの竪琴」や「傷だらけの天使」「ランドリー」などが上映されました。なかなかの客入りでしたよ。
 デニムのジャケットを着ている人はよく見かけますが、チュニック丈で金ボタンつきジャケットのヴェルナはかなり目立っていました。ジーンズもシンプルなものより、何かしら施されたタイプやブーツカットが人気みたいで、彼女のジーンズも裾からヒザまではいったスリットにクロスステッチが施されていました。彼女のトップのようなメッシュ素材も、今人気です。
ヴェルナの装いのポイントは黒いカーリーヘアに黄色のハット。素肌につけたネクタイの下にのぞく黄色のトップとコーディネートしてて、とっても素敵でした。

ヴェルナ・レッチさん
ヴェルナのヘアは、重くなりがちな長い黒髪をとってもナチュラルなカールが、ふんわり軽い感じに見せています。黄色の帽子は、黒いヘアだからこそこんなに素敵に合うんですね。
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ヴェルナ・レッチさん
レイチェル・ビレンバーノさん
 
スキンヘッドにドレスコート
エレガントでフェミニンな黒人女性
 駅の近くの大きな木の下に立ってくれたのは、レイチェル・ビレンバーノ。彼女は30歳でテイクアウトのお店で働いています。彼女のドレスコート、素敵でしょ? 黒人の女性達はとってもカラフルな服を上手に着こなすのですが、レイチェルは、コート以外はパンツもサンダルもバッグもみんな黒。ピアスやネックレスなど(多分ダイヤ?)アクセサリーも小さくて控えめで、全体にエレガントで洗練されてますよね。レイチェルもそうですが、びっくりするのはスキンヘッドがとてもフェミニンなことです。
 街で見かける服装は、決して派手だったり、高価な物を身につけたりはしてません(ブランド品をあからさまに、持っている人はいません)が、皆おしゃれです。ワンサイズ小さいのを着てピチッとさせたり、おへそを見せたり。タトウーをいれている人も多いので、肩や腰をだしたりしてます。南アフリカはダイヤで有名ですが、それは地元の人には全く関係のない事のようで、若者のアクセサリーもかわいらしい石とかです。でもほとんどの人がピアスをしたり、リングをつけてます。小学生でも珍しくはないですよ。
そういえば、最近、日本語や見返り美人のような模様がプリントされたTシャツやカバンを身につけた人(男女問わず)をよく見かけます。中にはわけわからん文字が書かれた物を着ている人もいますが...。
レイチェル・ビレンバーノさん
髪質が我々と違って堅く、クルクルしてるので、編みこんでる人やツンツンの人が多いのですが、レイチェルはスキンヘッドに近い短髪。でも頭の形がいいので素敵です。黒人の中にはストレートヘアーに憧れる人も多く、ストレートパーマで伸ばしている人もいます。
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about food
【ケープ料理】
 一般的には、ケープタウンを中心とした地方に伝わるスパイシーなマレー料理を現地風にアレンジしたケープ料理(ケープ・マレー料理とも呼ばれる)や、カレー風味の肉や魚とピラフを盛り合わせたビリヤニなどが有名ですが、人気のある食べ物は、"カラマリ"です。これは日本でいう"イカリング"で、ファーストフードの主流です。ソースがいろいろ選べるところがあったり、フライドポテトとセットになったところもあります。あと、マンゴー、グアヴァ、オレンジ、りんご、クランベリーなどなど、果物は豊富で、ジュースもいっぱいです。紅茶は断然、ロイボステイーですね。
 ケープタウンでは様々な人種が暮らしています。言葉もアフリカーンス、コサ、英語 とこれまたいっぱいで、当然レストランも様々です。日本料理店も何軒かありますが、キャビンディッシュ・スクエアーの中にもテイクアウトのお店が登場して、寿司、焼きそば、うどん、お好み焼きなどがあります。こちらの人にしたら、日本といえば寿司!という感じで、好き嫌いもあります。が、焼きそば、うどん、お好み焼きなどは、たいていの人のお口に合うようです。
キャビンディッシュ・スクエアーの前。私の家や学校もこの近く。
ミニバス乗り場。メインロードを中心に乗りたい所で乗って、降りたい所で降りるシステム。70円くらい。アパルトヘイト時代に黒人がタクシーに乗れなくてできたが、今では旅行者も小学生も気軽に利用できる。後にテーブル・マウンテンが見える。
メインロード沿いや駅前にたくさんある小さなお店。生活小物やお菓子などを販売。私の通学路。  
駅の近くでパフォーマンス。チャリティーで芸を披露する人たちが多い。  
ケープタウン
 ケープタウンは古来から『海の宿屋』と親しまれ、山頂をナイフで切り取ったような平らなテーブルマウンテンを背景に、世界有数の美港として有名です。ケープ州の首都、南アフリカ共和国の立法上の首都でもあり、1652年、リーベック船長が東インド会社の補給基地として建設した南アフリカ発祥の地。「マザーシティ」とも呼ばれています。坂が多く、デビルス・ピークやテーブルマウンテンといった山々と、入り組んだ海岸線を持つすばらしい景観は、「世界三大夜景」の一つにも数えられています。
■Reporter
 大西麻貴さんは大阪外語大学の3年生でスワヒリ語を専攻していますが、去年の4月からケープタウンに英語留学中。素晴らしい自然に恵まれたアフリカンライフを大いに楽しんでいるようです。




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