私の仕事は美容サロンの広報担当です
撮影
予測不可能な撮影現場、だから楽しい?!
 何と言っても撮影の難関はライティング。もともとひかる素材の赤い布を一部分だけ光らせ、何重にも重なる黒布に透明感を持たせ、そしてさらにその前に立つ黒い衣装のサロメを浮かび上がらせる。独り立ちしてまだ一年目の古川さんにとっては、もちろん初めての経験だし大変です。カメラが趣味の井上さんも手伝って、何度も何度もライトや布をほんの僅かずつ動かしながら微調整します。
 その間、中野さんは衣装の手直し。最初サテンで作っていた袖をシフォンで作り替えたり、スカートの幅をタイトにして、ギャザーの入れ方を変えたり。そしてモデルの田中さんは、ライトの下にずっと立ったまま。
完成まで7時間強 お疲れさまでした?!! 
 この日の現場はスタートが午後10時半。春の嵐のような風が吹き、空には時折稲光が光っていました。ヘア&メークと舞台のセッティングが終わりカメラがシャッターを切り始めたのは、午前3時過ぎ。雨はあがり、すでに5時間近くが経っていました。
 撮影終了は5時半。まだまだ外は夜の帳の中でしたが、すでに朝の気配は漂っています。長時間の緊張に、スタッフ全員疲労困憊…と言いたいところですが、みんな、疲れてはいるものの、作品を一緒に創り上げた達成感で爽やか爽やか。ニコニコ素敵な笑顔です。
 「お疲れさん」
 「よかった、よかった」
 肩をたたき合いながらサッと片づけ、スタジオを後にしました。
終わった後で
終わった後で 終わった後で
終わった後で 終わった後で
井上 光昭
 いやぁ、疲れました。全体としてはまぁまぁのできだけど、でも雰囲気のいい写真が撮れてよかったです。今回は結構重いテーマだったけど、出したいと思っていたサロメの寂しさと清らかさが出せたんで、まっ、成功かな。作品作りはcreationのベースだし、サロンワークのトレーニングにもなって、そして何より考えて創り上げるまで長いこと楽しめる。現場でバタバタみんなの意見を取り入れながらやるのって大変なんだけど、でもそれがまた楽しくって、病みつきになるんですよね。
フルカワチヒロ
 初めは引きで撮る予定だったのが、モデルの麻衣子ちゃんの美しさに引っ張られてどんどん寄りになってしまいました。ライティングの大変さも、思っていた以上だったし、現場では考えていたことと違うこと、予想に反することが次々に出てきますよね。でもそれがすごく刺激になるし、勉強になります。映画のサロメには全く共感しませんでしたけど、でも今日撮ったサロメは輝いていて、とっても好きです。

中野先子
 アッという間に終わった感じです。でもかえってそれで濃密な時間が持てたような。サロメのような熱情的な恋愛は、私には到底無理ですけど、でもサロメの気持ちはわかるような気がしました。だから欲望に負けるサロメを、7枚の布に上手く溶け込ませたかったんですけど、衣装の透け感をだすのが難しくて、苦戦しました。それにしてもフラメンコ・バレエは素敵でした。踊りには興味なかったんですけど、何か自分でも踊りたくなりました。

田中麻衣子
 暗いめのライティングのなかでサロメのことを考えながら演じるのって、とっても難しかったです。第一笑えないし。でも私ってちょっとサロメに似てるかなって思いました。気持ちがどんどん膨らんで弾けそうなくらい大きくなると、それを何かの形にしたくなるんです。目に見える所有物って言うか。ヘアモデルは、bor:lの専属でもう6年やってますけど、でもこんな経験は初めて。緊張感とかたまらなくいいですよね。楽しかったし、またやりたいです。
TOP コンセプト作り ヘア&メイク 撮影・終わったあとで 映画・舞台情報 NEXT(映画・舞台情報)


※2004年3月9日公開時点での情報です。料金の表記は本文に明記のない限り消費税5%の税込価格です。
「あなたの感想」をお聞かせください。
※上のどれかのボタンを押すと編集部宛てに感想を送信できます
最新のらしさ特集
らしさ特集  バックナンバー