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ガレリヤの領主である義父ヘロデ王(パコ・モラ)の心を、その怪しい美しさで奪って離さない王女サロメ(アイーダ・ゴメス)。ヘロデは、自身の誕生祝いの宴で、サロメの踊りを所望する。しかし、サロメはいかなる褒美を与えると言われても、首を縦に振ろうとしない。彼女の心は、洗礼者ヨハネ(ハビエル・トカ)ただひとりに向けられていたのだ。
ヨハネは王とサロメの母ヘロジャデの邪淫の罪を糾弾したかどで、囚われていた。サロメはこの聖者の思いを勝ち取ろうとあらゆる手で彼を誘惑する。しかし、神のもとで生きるヨハネにはその試みは空しく届かず、サロメは苛立ちと怒りとで身悶えする。
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ヘロデの願いを叶える決心をしたサロメは、七重の薄衣をまとってその前に立つ。官能と刺激に満ちた妖艶な七つのベールの踊り。苦悶に身をそらせ、歓喜に酔いしれ、怒りに床を打ちならす。欲望がほとばしり、リズムが高まり、衣が捨て去られていく。最後の一枚まで脱いだサロメの裸身が月光につつまれた。あまりの美しさと激情の表現に一瞬動きを止めるヘロデだが、満場の喝采に我に帰ると、望みのものを問いかける。サロメは、ヘロデを見据え、要求した。「洗礼者ヨハネの首を!」 |
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