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Barcelona
“Hello, from the world!”は、世界の様々な街からのファッション・レポートです。
第17回は、独自の文化を持つバルセロナ。今やスペイン1の商工業地域であるバルセロナから、
どほやよいさんが写真とお便りを送ってくれました。
街のファッションスナップ Hello! from the world VOL.17
バルセロナはマドリッドに次ぐスペイン第2の都市。地中海に面したフランスに近い位置にあるせいか、スペインというよりはヨーロッパの雰囲気が漂うオシャレな街です。街中にガウディに代表されるモデルニズムの建物があふれ、ピカソやミロなど世界的な巨匠アーティストの美術館など、観光客はもちろん、住人にとっても飽きのこない街です。
ホルスタイン柄のキュートなバッグがアクセント
さりげなく持った赤いノートにセンスがひかる
 今年の春はちょっと異常に寒いです。いつもなら、もう半袖を着始めるころなのですが、今年はまだジャケットやマフラーが離せません。今日紹介するスペインの北部・大西洋に近いアストゥリアス出身のスサーナも、まだコートとマフラーが手放せないでいました。
  28歳の彼女はバルセロナではめずらしいモノトーンファッションが好きな女の子です。ブラックムートンのコートに手編み風のブラック&ホワイトのマフラー。ポイントはホルスタイン柄のバッグでしょう。彼女は観光スポットでもあるポートヴェールの雑貨屋さんで働いていて、「お店に入荷してくるポップなバッグが大好き」とのことです。
 ヘアはナチュラルなウェーブのショートカットなのですが、後ろに10センチほどの細い三つ編みを1ヶ所だけしています。写真では黒くて、見えないのが残念なのですが、こちらではショートカットにほんの一部だけ伸ばした髪を三つ編みにするスタイルを見かけます。流行というわけではないのですが、男の子も時々しています。
 とにかくいろんな国やいろんな地方から来た人たちが、好き勝手なファッションとヘアスタイルで自分流を表現しています。
スサーナさん
ナチュラルウェーブのショートヘア。両サイドを抑えたスタイルが、すっきりしたフェイスラインで彼女の個性を演出。
※画像をクリックすると拡大されます。
スサーナさん
ステファニーさん
白、黒、グレーにレモンイエロー
色の量と配置がアーティスティックなコーディネート
 バルセロネータにスタジオを持つステファニーはベルギー人。バルセロナに住みはじめて5年のアーティストです。バルセロネータは街の中にあるビーチで、彼女のスタジオからは歩いて1分。夏にはビーチで一休みできるローケションが気に入っていっているとか。
 彼女のスタイルも偶然にモノトーンですが、ジャケットの白がまぶしく、上から羽織ったコットン素材の手編みレース風ショールも、白の分量が多いので、軽いイメージで春を感じさせます。その中でポイントはイエローのターバンと大きなショルダーバッグです。少しウェーブのかかったショートカットをコットンのターバンで巻いたスタイルは、角度と分量がいいと思いませんか。超ビッグなショルダーバッグは仕事の資料や買物など、マルチに使えて便利さもビッグです。
 今、彼女は来年の愛知万博のベルギー館に出品する作品の制作で大忙し。でも、日本に行けるのがとても楽しみだそうです。


ステファニーさん
ゆるーくウェーブがかかったショートボブ。無造作に巻いた黄色のターバンが、彼女の個性を際だたせている。
※画像をクリックすると拡大されます。
about food
 今、バルセロナで人気の食べ物といえば、なんと言っても日本料理です。10年前は10軒ほどしかなかった日本料理レストランが今では、日本料理屋のない通りを探すほうが難しいくらい。というのは大げさですが、でもピンからキリまでたくさんの店が並び、味と値段にかなりのレベルの差があります。最近では麺類にメニューを絞ったオシャレな店やテイクアウト専門のすし屋まで登場。
ウナ・ミカデ・ジャポ
【ウナ・ミカデ・ジャポ】
 ここにご紹介するのは正真正銘の日本のおふくろの味、ダイニング・バル「ウナ・ミカ・デ・ジャポ」です。これはバルセロナのあるカタルニア州のでの公用語・カタルニア語で「日本を少し」という意味です。
お弁当
【お弁当】
 一番のお勧めはなんと、たった6ユーロでこの充実した内容のお弁当です。この日のおかずは、八宝菜、ひじきの煮物、肉じゃが、とんかつ、豚のアスパラまき、玉子焼き、カリフラワーのボイルしたもの、ほうれん草と赤ピーマンの炒め物です。なんと8種類。ご飯にはお茶のふりかけがかかっていました。すでに常連となった友人に言わせると玉子焼き以外はおかずがダブったことがないそうです。すばらしい!他にもどんぶり物が充実していて、その上プライスもリーズナブル 。毎日お持ち帰りしたいくらいです。
about festival
フォーラム・バルセロナ2004
 バルセロナでは5月9日から9月26日まで、“フォーラム・バルセロナ2004”が開催されます。これは世界各国の文化とエンターテイメントのフェスティバルで、万博みたいなものです。テーマは「文化の多様性と世界の平和」。そのテーマに賛同した世界中のアーティストがコンサートやダンス、演劇など、ありとあらゆる形で参加し、いろんな国が個性あふれる展覧会を開催します。
バルセロナ
 紀元前6世紀頃に築かれたバルセロナはまた、カタルーニャ自治州政府が置かれる州都でもあり、「スペイン人である前にカタルーニャ人である」と言われるほど地方色が強く、独自の歴史、文化、習慣、言語をもっています。ガウディに代表されるモデルニズム芸術誕生の地としても知られ、美術館・博物館の数は70を超えています。
Reporter
 どほやよいさんは、2000年9月よりスペイン・バルセロナ在住。初めてスペインを旅行した大学生のときに、住むならバルセロナと決めていたとか。長年勤務したファッション関係の会社を退職して渡欧。現在は通訳、日本語の個人教授をしています。「この冬に帰国した際、日本からカブキという名前の子猫を、私の招き猫になってくれるようにつれてきて、一緒に住んでいます。いつまで住むかは未定」というどほさん。今はいろんな友だちがどんどんできる生活を楽しんでいるそうです。




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