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Montreal
“Hello, from the world!”は、世界の様々な街からのファッション・レポートです。
第24回は、カナダ最大の商工業都市で港湾都市でもあるモントリオールから、
熊本直美さんが写真とお便りを送ってくれました。
街のファッションスナップ Hello! from the world VOL.24
 前回は冬のダウンタウンの街並みを紹介いたしましたが、今回シーズンも夏と変わり、すっかりツーリストシーズンに入ったモントリオール。毎日のようにダウンタウンではジャズフェスティバル、インターナショナル花火大会、フランコフォリ・フレンチミュージックフェスティバルなどなど、さまざまなフリーイベントが繰り広げられています。現在の気温は約30度前後。青い澄みきった空とドライな夏はモントリオールならでは!
オフホワイトにライトベージュ
夏ならではのおしゃれな色使いです
 アルゼンチン出身のカナディアン、ソレ・ボッフォはモントリオールに来て3年。ファッション・マーチャンダイズについて勉強中の25歳の学生です。趣味はキックボクシング、ヨガ、ファッション。モントリオールはとっても面白くて、エキサイティングな街と言っていました。
 彼女に知り合ったのは、オールドモントリオールのヘアスパサロンで。7分丈のパンツにタンクトップ、そして今年大流行の細いストラップのサンダルを履いていました。彼女の魅力はキックボクシングやヨガで鍛えたナイスボディー。だからかなり落としてはいた浅めのパンツもシックに見えます。オフホワイトにライトベージュ、バッグのライトパープル、とても夏っぽいカラーコーディネートですよね。小さなトルコ石のついた大きなピアスも彼女にピッタリ。サングラスは日差しの強いモントリオールでは欠かせないアイテムで、今年はレーバンタイプのブラウングラデーション・レンズのサングラスが流行です。ヘアーバンドの代わりとしてもおしゃれなアイテムですね。
ソレ・ボッフォさん
ナチュラルウェーブのロングヘア。サイドも前髪も後ろにかき上げ、バックはくるっとまるめてピンで、トップはサングラスでとめて、すっきりしたイメージに。
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ソレ・ボッフォさん
フロレアン・ヴェスコビさん
この夏人気の7分丈パンツ
ニッカボッカ風着こなしがフレッシュです
 モントリオールに住むのが夢だったという28歳のフロレアン・ヴェスコビ。彼は今それが実現して最高にうれしいと言っていました。職業はモントリオールやフランスで英語の先生をしているそう。彼は旅行が大好きで、いままでにもアイルランド、英国、ベルギー、ドイツなどにも住んだことがあるそうです。趣味はインターナショナルクッキング。色々な食材を使って世界各地の料理を創作しているそうで、今こっているのがインド料理。カレーやクーミンのスパイシーな味が気に入ってるんですって。
 お洒落のポイントは色をたくさん使うこと。今年流行の7分丈のパンツにタンクトップは、ちょっとルーズになりがちなスタイルを、Tシャツの赤いポイント、サングラスの赤いフレーム、赤いスニーカーに、赤リュックがピリッとおしゃれに引き締めています。
フロレアン・ヴェスコビさん

短めのサイドはすっきりなでつけ、トップをしっかりたてたソフトモヒカン・スタイル。こども達に人気のフランスアニメに出てくる“タンタン”みたいでした。
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about Food
【 Restaurant Lyonaise (リヨネーズ) 】
 セン・デニ通りに位置するリヨネーズ。フランスみたいなカフェテラスの門構えで、奥に進むと、大きな木があり木陰でティータイムが楽しめる。フランス菓子が絶品。まるでフランスにいるみたいな、西部カナダではなかなか味わえない、繊細な味のケーキが楽しめる。パニーニ、キッシュ、サラダなどの簡単な軽食も美味。テイクアウト可。
リヨネーズ
リヨネーズ
about Festival
ゲイ・パレード 【 ゲイ・パレード 】
 
8月1日はゲイの日。モントリオールのレネ・レベック通りを約2時間に渡って行われたパレード。集まった人達は、明るく陽気なゲイ達。様々なコスチュームと、派手な台車で繰り広げられたパレード。今やカナダの人口の約10%はゲイ(同性愛者)となっており、あるステイタスが確立されてきているのは、事実。賛否両論。とりあえず、そうである人もそうでない人もイベントの一貫として楽しんだ日です。
about Sightseeing
ジャックカルチエ広場 【 ジャックカルチエ広場 】
 1600年代後半にフランス人探検家・ジャックカルチエによって発見されたモントリオール。それを記念してつくられた、その名もジャックカルチエ広場。ケベックのパリとも呼ばれるように、石だたみの風景と左右に広がるテラスのあるカフェやレストラン、そしてたくさんのアーティスト達がパフォーマンスする様子は、まるでフランスのパリを想わせます。いろとりどりの花で飾られた街並みはツーリストの目を楽しませてくれます。
ノートルダム教会とメゾンヌーヴ像
【 ノートルダム教会とメゾンヌーヴ像 】
 オールド・モントリオールの中では欠かせないサイトシーイングスポット。教会の中に一歩入ると、その神聖なるブルーカラーのライトとステンドグラスの美しさに魅了されることまちがいなし。世界的有名な歌手セリーヌ・ディオンも ここで結婚式を挙げました。教会の前にあるのは宣教師メゾンヌーヴ像。彼の起こした奇蹟によってモントリオールは洪水から救われました。
【 オールド・モントリオールの通り 】
 歴史的街並みを残すオールド・モントリオールは馬車でゆったりと風をきり、石畳を歩く馬の足音を聞きながら観光するのもなかなかオツなものですね。
オールド・モントリオールの通り
ノートルダム教会とメゾンヌーヴ像
モントリオール
 モントリオールのあるケベック州はカナダ最大の州で、日本の4倍の広さに10分の1の人が暮らしています。またカナダ唯一のフランス系の州でもあり、特にモントリオールはフランス語圏ではパリに次ぐフランス色のつよい街として、公用語もフランス語が使われています。そんなわけでここ20年来フランス語の住民と英語系住民の間 に様々な対立がありケベック州の独立問題にまで発展しています。
Reporter
 1996年に永住権を取得し、現在モントリオール在住の熊本直美さん。日本にいた頃からグラフィックデザインの仕事をしていて、モントリオールでも同じ仕事で活躍中です。エコロジストの彼女の趣味はヨガ、瞑想、山歩き、「ケベック人のモットーである”Joie de vivre(人生を楽しむ)”で、遊びも仕事も楽しみながら生きていきたい」そうです。




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