ヘア・フェチ必見!この秋一番のおしゃれイベントは、"表参道コレクション"!!
仕掛け人今井英夫氏にインタビュー"表参道コレクション"誕生物語 仕掛け人今井英夫氏にインタビュー"表参道コレクション"誕生物語
"表参道コレクション"の仕掛け人は、原宿表参道・美容師の先駆者今井英夫さん。表参道は、30年前には6軒のヘアサロンしかなかった静かな住宅街だったのが、今やサロン数425軒のまさに美容の街に豹変。そんな街だからこそ、「モードの生まれる街でなくちゃ」と言う今井さんに、お話を伺いました。
仕掛け人今井英夫氏にインタビュー"表参道コレクション"誕生物語
美しい街、文化のある街からしかモードは生まれないだから表参道には、情報発信する使命があると思うんです 美しい街、文化のある街からしかモードは生まれないだから表参道には、情報発信する使命があると思うんです
今井英夫
1973年に最初のサロンを原宿表参道にオープン。ヘアサロン"IMAII"5店舗の代表。1996年に日本ヘアカラー協会を設立し、2000年に表参道コレクション実行委員会を提唱し、委員長として活躍。
美しい街、文化のある街からしかモードは生まれないだから表参道には、情報発信する使命があると思うんです
僕が、原宿表参道最古参の美容師です
●31年前に表参道に最初のサロンを出したのは、なぜですか?
 アメリカに美容師の勉強に行ってて、帰国後しばらくしてから店を探し始めたんですけど、最初は新宿御苑のほうとか麻布十番とか行って。でも何かピンと来ないんですよね。で、原宿表参道の店を見に来たら、明治神宮から続くケヤキの並木が気に入ってね。その頃原宿なんてほんとに何もなくて、普通の住宅街。ヘアサロンなんか6軒しかなかった。店の両隣は乾物屋さんと魚屋さんでしたよ(笑)。でも何となく「ここだ」って決めました。だからうちが7軒目のヘアサロン。6.5坪の店を一人で始めました。でもその6軒共もうないので、今や僕が表参道最古参の美容師ですね。
 1975年に「アンアン」ヤ「ノンノ」が原宿を特集して、それで一気にトレンディな街になった。それからファッションの店やレストラン、喫茶店、もちろんヘアサロンもどんどん増えました。
▲TOPに戻る

モードやファッションは、どんな街で生まれる??
●7軒が31年で425軒、どうしてそんなにヘアサロンが増えたんでしょうか?
 バブルの頃はもっとありましたよ。500軒超えてたんじゃないかな?僕もよくみんなに聞くんですよ。「なんで表参道で店をやってるんですか?」って。みんな言うのが「ケヤキがあって綺麗な街だったから」、それと「文化を感じたから」。
確かに表参道は商店街なんだけど、一歩中にはいると完全な住宅街で、今だってこのあたりは「文教地区」ですからね。ホテルや映画館、パチンコ店、クラブなんかは一切やっちゃいけないんですよ。それにちょうど今GAPのあるあたりにあった「セントラルアパート」。当時、あそこには今マスコミで活躍している写真家やデザイナー、コピーライターなんかが大勢事務所を構えてましたから、そんなんで文化度が高かったんですね。
新宿の歌舞伎町や大阪の通天閣なんか、人も多いし店も多い、街のエネルギーだってすごいですよね。でもあそこからはモードやファッションは生まれない。じゃどこで生まれるかというと、ここみたいな街でしょ。そういうのをみんな何となく理屈じゃなく感じてて、それでどんどん集まってきたんじゃないでしょうかね。
▲TOPに戻る

サロンのスタッフが表参道のそうじ?!
●サロンの人たちが、毎週表参道の掃除をしてるって、ほんとですか?
 そう、毎週水曜日の10時半から12時まで。今はどのくらいのサロンが参加してるんだろう? 各サロン1名で、だいたい表参道の3分の1から半分くらい掃除してますよ。綺麗だからこの街に来た、っていうんだから、だったら街を綺麗にしようよって始めたんです。最初は僕らの表参道欅会の美容部会が始めて、それから他のファッション部会や飲食部会、それに区のボランティアの人たちも加わるようになって、今じゃ月曜から日曜まで、誰かがやっていますよ。ちなみに表参道欅会というのは、30年前にできた表参道の商店街振興組合のことで、以前はシャンゼリゼ会って言ってたのを、「今更シャンゼリゼもないだろ」って2000年に名称変更して、同時に部会制になったんです。
 よくここも歩行者天国にしてくれって言われるんですが、絶対にしませんよ。歩行者天国にすると空き缶のポイ捨てや余った中身を植え込みに捨てる人が多いんですね。そしたらネズミも増えてケヤキもダメになる。それは許せない。みんな表参道が、このケヤキの豊かな緑が大好きですから。
▲TOPに戻る

美容師は幸せをもたらす"美の伝道者"
●掃除だけじゃなくイベントも始めた。
  それはみんなでやっていこうという思いからですか?

 そうです。実は26年前から神戸にも店を出してて、震災のときには1週間後に店を開けたんです。お風呂も入れない、トイレの水も流れないときでしょ?ボランティアだって、無料で。そしたらこれまでとは違うお客さんが大勢来てくれて。でも「お金はとるべきだ」って言われたので翌週から有料にしたら、今度はお馴染みさんが次々に来てくれました。その時お客さんがみんな言うんですよ、「髪が綺麗になって嬉しい。コレで元気になれる、がんばれる」って。髪は女の命って言うけど、女の人にとってこんなにも生きる力を与える、影響力のあるものなんだって実感しましたね。
そのことをね、美容部会の連中にも話すんですよ。「みんなきれいになったら元気になるし、幸せになる。僕らは美の伝道師だよ」って。そしてそのことを僕らは全国に発信できるんだから、この「表参道コレクション」でそれをやろう、やるべきだって。
 今年で5回目。僕自身、ほんとに毎回感動しますよ。何がって、みんな全く違う。改めて各サロンの個性を感じます。集まって競争が激しくなって、だからこそ緊張感があって、技術もサービスも良くなる。つまり表参道に存在する意味があるってことですよ。
▲TOPに戻る
原宿表参道は、夢実現の可能性に満ちた街
●そこには美容師のステイタスを上げたい、
 美容界自体の底上げをしたいという気持ちもあるのでは?

 ありますね。ただステイタスと言うことでは、カリスマ美容師が出て美容師という職業が注目されるようになって、その結果として全国の美容学校に優秀な子が行くようになった。僕なんか早稲田を出て美容師になるって言ったら、まわりはみんな馬鹿にするし、美容師だった母親は「それだけは止めて」って泣いてましたよ。それを思うと、今は雲泥の差ですね。10年後にはその子達がどんなことを考えて何をやってくれるのか、楽しみですよ。僕らが負けちゃうんじゃないかって、心配もありますけどね(笑)。
 そしてこの原宿表参道が、そんな元気でやる気のある若い挑戦者達を、昔僕らにしてくれたと同じように育ててくれたらいいと思うんですけど。とにかくこの街は人を育てることで発展してきた町で、それが銀座なんかとは違うところですからね。だから若い人たちが入ってこれるように、家賃をあんまりあげないでほしいって、頼んでるんです。まだまだチャンスはありますからね、夢実現のためにがんばってほしいです。
 ってことで、今年の"表参道コレクション"のテーマは、「ヘアーは生きる力だ!」。これだけは入れさせてって、決めました。参加17サロンの若いスタイリスト達のエネルギーを、たっぷり感じて欲しいと思います。キット元気になりますから。
▲TOPに戻る
imaii・イマイ
address 東京都渋谷区神宮前5-6-8 2F
station 地下鉄銀座線 半蔵門線/千代田線 表参道駅
telephone 03-3498-1118
⇒サロンホームページはこちら
Top Interview Event
TOPに戻る 誕生物語
イベント紹介 参加スタイリスト
NEXT


※2004年9月7日公開時点での情報です。料金の表記は本文に明記のない限り消費税5%の税込価格です。
「あなたの感想」をお聞かせください。
※上のどれかのボタンを押すと編集部宛てに感想を送信できます
最新のらしさ特集
らしさ特集  バックナンバー