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今年の10月でオープン2年を迎えるbrain。閑静な二子玉川の住宅街の一角にある通りに面した、一面ガラス張りの白を基調とした明るいお店です。店内には、絵やオブジェなど、アーティストの作品が配されてちょっとしたギャラリー風。今回登場するのは、オープニングスタッフとして、サロンの立ち上げから参加しているスタイリストの小野智幸さんです。 |
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実家が理容室をやっていて、両親共に理容師なので、子供の頃から両親の仕事を見ていたせいか、美容の世界にはずっと興味がありました。僕の髪はずっと母親が切っていたのですが、おしゃれに興味が出始めた頃、そうですね、中学生くらいかな。母が切るカットを“自分だったらこうしたいなぁ”と思ったのが、この仕事を目指したきっかけです。両親は特に仕事を継げ、とは言わなくて、好きな仕事をやればいいと言ってくれてたんですけどね。専門学校を卒業して最初に勤めたサロンに5年、そして2年前にbrainがオープンするというので、声をかけていただき、オープニングスタッフとして参加しました。やはりアシスタント時代は、辛いことも多かったですね。1年目からとにかく早くカットしたくて、したくて。ちょうど2年目の頃、自分にも仕事にも不安で「これからどうなるのかなぁ」と思っていたことがあるんです。あるとき、よく来ていただくお客様に「早くおまえに切ってもらいたい」と言っていただいたんです。本当にうれしかった。“ああ、僕でいいんだ。僕がいいんだ”って。それからですね。自分が変わったのは。仕事が終わった後も、友達を店に呼んで練習したり、カットモデルを積極的にみつけて猛練習しました。 |
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お客さまが美容室に来られる目的は、いろいろあると思うのですが、きれいになっていただくのは、あたりまえ。それを大前提として、プラスα、リラックスしていただくことを大事にしています。うちの店ではシャンプーとマッサージに力を入れているのですが、それも気持ちよくなっていただく一環です。うちの店では、頭に始まり、肩、腕、そしてハンドマッサージまでやるんです。そして物語をつくること。たとえばシャンプーでも、ゆっくり髪を濡らす序章から洗う盛り上がり、そして静かにタオルドライをするラストステージまで、緩急の波がありますよね。波が大きいほうが感動も大きいと思うんです。だから仕事にも、趣味の写真にもストーリーを作ることを意識をしています。もちろんカウンセリングもしっかりします。お客さまの髪の質や現状、クセなどをしっかりお伝えして、1ヶ月後、そして2ヶ月後にはどんなスタイルになるかをイメージできるようにお話します。そうしてお客さまに満足していただき、また店に足を運んでいただけたときが一番うれしいですね。好きなスタイルは、ロングより短いのが好きかな。動きがあるスタイルが得意です。流行りのスタイルも気になるので、いつも雑誌をこまめにチェック。このあたりは、おしゃれな人が多いので、街を歩く人の髪型を見るのも参考になるんです。 |
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趣味はいろいろあるんですが、一番ハマっているのが写真です。モノクロの写真が好きで、現像もプリントも自分でやってます。僕はすべてものには明暗があると思うんですね。モノクロの写真はまさに、明と暗、日か光と影の世界ですからとても魅かれるんです。被写体は、やはり人を撮るのが好き。風景でも、どこかに人が入っている構図が好きですね。撮るのはいつでも、どこでも。時間をつくってどこかに何かを撮りにいく、というのではなく、いつもカメラを持ち歩いているんです。スノーボードにいくときも、カメラをかついて滑ってます。最近になって、自分のヘアスタイリングの作品なんかも撮影するようになりました。でも、機材を揃えるのはなかなか大変。カメラはニコンの一眼レフを使っているのですが、レフ板なんかアルミホイルを貼った手作りですよ(笑)。でも、写真を始めるようになって、立体感を出すことに意識を高めるようになったのですが、これは普段の仕事にもリンクしてスタイルづくりにもいい影響を与えています。 |
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体を動かすことも大好きです。幼稚園から高校まで野球をやっていたので、今でもたまに草野球をしています。僕が通っていたのは、野球の強い高校だったのですが、当時練習試合をしていた選手が、今プロ野球で活躍するようになってきているのがうれしい。もっとも、向こうは僕のこと知らないと思いますけどね(笑)。好きな球団は特になくて、選手に惚れるタイプです。守備上手い選手が好きで、ヤクルトの宮本とか、巨人の仁志なんか好きな選手です。将来の夢はやはり、自分の店を持つことですね。今、27歳なんですが、30過ぎには持てるといいなぁ、と思っています。出身が埼玉県の川口市なので、地元でやりたいですね。両親に「新しい家に住んでから死にたい」なんて冗談めかして言われているので、がんばって家を建てなきゃ(笑)。大変だけど、がんばります! |
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