vol.164

Interview
Jour

スタイリスト
笠野 沙織さん
  京都の三条通りと四条通りに渡って流れる高瀬川。その川沿いにあるタイムズビルは安藤忠夫設計のおしゃれな建物として知られています。Jourはビルの2階。大きな窓から射し込む陽の光が、真っ白な壁にフローリングのサロンを暖かく照らします。さわやかでちょっとおっとりした口調の笠野沙織さん。優しく流れる高瀬川にぴったりの女性です。
  スタイリストになって3年目です。アシスタントの最初の年はここにいて、それから3年間は京阪線の樟葉の店。で、スタイリストになってこっちに戻ってきました。樟葉はここに比べたらずいぶん田舎で、住宅街にありましたからお客様も年輩の方が多く、スタイルもきっちりブローするような感じ。だからオーソドックスな勉強ができて、すごくよかったですね。
  それに比べるとこっちは大学生から20代後半くらいの方が多いし、年輩の方もラフな仕上げを望まれるので、ほんとに最初は「どうしよう」って思いました。特に色味とかは細かいことを求めるお客様が多いので、先輩にこの色だったら何と何を混ぜたらいいのかを教えてもらいながらやりました。ただ1年間はここにいてそんな様子も見ていたので、それもよかったみたいです。何とかすぐに慣れましたから。でも私にとっては、どっちも体験できてほんとによかったなって思いますね。
  子どもの頃から美容師になろうって決めてました。小学校の文集にもそう書いてます。実は母が美容師で。っていうか、父も、私達が小さいときにはすでに店の経営の方をやってたので、実際にカットしてる姿なんかは見たことないんですけど、やっぱり美容師で。それから今はマネージャーやってる兄と双子の姉も。ええ、家族全員美容師なんです。両親は「好きなことやったらいいよ」って感じだったんですけど、親が楽しそうに仕事してるのを見て、「私もお母さんみたいになりたい!」って思ったんですね。
  もちろん鍵っ子だったんで、小さいときから保育園や学童保育に通ってて、学校の授業参観とか運動会とか、お店を抜けて来てくれてましたけど、他の友達みたいに家に帰ってお母さんとおやつ、なんてこともなくてやっぱり寂しかったですね。ご飯はお婆ちゃんが来て作ってくれたので自分らで作ることもなかったし、寂しいからって親に反発したり、「あんな親にはなりたくない」なんてことも思わなかったですね。だって本当に楽しそうに働いてましたから。
  私も姉も、専門学校に行かず大学に入ったんです。私は短大で姉は4年制大学。今もそうですけど昔からフランスに興味があって、フランス語を勉強したかったんですね。だから外大でフランス語を専攻。で、ふたりとも在学中に通信教育で資格を取って、卒業後すぐにお店に入りました。私が先で姉は2年後。今11店舗あるので、家族みんな違うお店です。
  2年間、短大の勉強と美容の勉強をして、時間のあるときにはお店でパーマを巻いたりして。だからほんと、全然遊べなかったですね。将来についてみんなが悩むようなことも私には全くなかったし、ファッションにしても映画や本にしても、そこから何か学ぼうって感じでしたね。友達と外国行っても、すぐにヘアスタイルをチェックするし。実際に美容院にも行くんですよ。カットはちょっと恐いからシャンプーブローしてもらうんですけど、勉強になります。台湾でやった椅子式のシャンプー、上手でしたね。今うちにもありますけど、どうやったらあんなに泡が立つんだろう。
  趣味は旅行ですね。夏休みの1週間は家族恒例の海外旅行ですが、その他の公休は、3日あれば必ずどこかへ行ってます。多いのは近場で、タイとかベトナムとかアジアの国が多いかなぁ。学生のときからの旅行仲間と一緒に、前は観光名所はすべて行くって感じでしたけど、今は何もしないでボーっと過ごすみたいな。で、カメラを持っていって写真を撮ります。もうすごい量ですよ。
  写真は、以前お店でプロのカメラマンの講習があって、シリーズで受けました。お店では年に何回かテーマを決めて、全店のスタッフ全員、入りたてのアシスタントまで参加するというフォトコンテストがあって、その時にはカメラマンに頼まないで自分で撮っています。審査は各店の店長がやるんですけど、アシスタントでもうまい子がいて、上を抜かして上位に入ることもあるんですよ。だから先輩も後輩も、みんな励みになります。入賞作品はその年の『ロレアルカラートロフィー』(“トータルファッション”をテーマに競う、ビッグコンテスト)に参加できて、入賞者は東京であるその最終ステージを見に行けるんですよ。私の作品もこのカラー・トロフィーのセカンド・ステージまで残ったことがあります。
  美容師の仕事はずっと続けていこうと思います。結婚ですか? うーん、私はどっちでもいいんですけど、両親は私にも美容師と結婚してほしいみたいです。でも何か大変なことになっても家族だけで一つのお店がやっていけるのって、いいですよね。それとうちのお店では結婚したらちょっと早く帰れるんですよ。だから既婚者がいっぱい働いていますし、出産退社後、子どもがちょっと大きくなってから復帰する人も結構います。これは父の方針みたいです。
  今、自分のレッスンは一通り終わって教える方になったので、ちょっと楽になりました。でも美容師の勉強は一生続くものだし、きっとお母さんも一生懸命やってるんでしょうね。辛そうなトコとか見たことなくて、仕事を楽しもうって感じですけど。だから私の理想のスタイリストは、お母さん。お母さんみたいになりたいですね。そしてお客様が、「この店に来たら元気が出るわ」って笑顔で帰ってくれて、私自身も楽しみながら仕事ができたらいいなと思います。もちろん旅行も行き続けるつもりです。
Stylisy Date
プロフィール Jour
Salon Date
Jour


「 Jour 」
tel:075-211-3988
address:京都府京都市中京区三条通河原町東入ル
TIME’Sビル2F
station:京阪 三条駅
open:AM11:00〜PM8:00
close:毎週月曜日

Price
・CUT(S・B込) ¥5,250〜
・PERM(S・C・B込) ¥10,500〜
・COLOR(S込) ¥6,300〜
・各種ヘアケア ¥1,050より

※金額は全て税込み価格です。

Rasysa割引きクーポン券
rasysa.com
Jour
TEL:075-211-3988
特典
ALLメニュー10%OFF


※他の割引との併用はできません。

有効期限:2005年2月末まで
・予約の際に「Rasysaを見た」と一言伝えてください。
・来店時、クーポンページを プリントアウトして持参してください。
クーポン印刷はこちらから