vol.169
Interview
クロード・モネ 下北沢店
スタイリスト
七里 一葉さん

  壁の半分以上がガラス張りの明るいサロン。癒しをテーマにしたほっとくつろげる空間です。太陽の光がさんさんと降り注ぐクロードモネで迎えていただいたのは、まるで日だまりのような優しい笑顔の七里さん。今回登場するのは、フランス語猛勉強中のスタイリストの七里一葉さんです。

  美容師になったきっかけは、人と関わる仕事をしたかったから。昔から絵を描くのが好きなので、美術の方向へ進むことも考えましたが、人と人の出会いを大切にしたかった。人に喜んでもらうことが自分の喜びにつながるのが美容師の素晴らしさ。キャンパスに感性をぶつけるだけでなく、美容師は自分のした仕事に対して「ありがとう」と言ってもらえるんですよね。それで最終的に美容師の道へ進みました。
  でも、実際に働いてみて思いました。「こんなに厳しいとは!」。最初のころは、自分が「こうしたい」と思っても、なかなかそれができない。24時間のなかで、寝ているとき以外はいつも美容のことを考えていました。でも、仕事を通して自分が成長できる。厳しい毎日だけど、その中で楽しいと思えるようにするのはどうしたらいいか、を考えました。最初は技術的なことよりも接客が難しかったです。お客さまとの話に集中して、ブローの手が止まったり、シャンプーに集中しすぎてちゃんと会話ができなかったり……。入社2年半でスタイリストになったときは、すごくうれしかったです。スタイリストになって初めてのお客さまは新規の方だったんですけど、「絶対にこの人をきれいにする!」とお客さまのためにすべての力を注ぎました。このお客さまは、今でも来ていただいているんですよ。すごくうれしい。あのときに「絶対にきれいに……」と思った気持ちが今につながっていると思います。
  今は後輩も増えて、人に教える立場になりました。スタッフは私の大切な宝もの。スタッフたちには「こうしなさい」と押さえつけるのではなく、何か問題があったときは、私も一緒に考えるというスタンスですね。一人ひとり夢があります。その夢を実現させるためには、今、どうするべきかを常に考えてアドバイスするように心がけていますね。私の夢? 私は今27歳なのですが、30歳までにフランスに行くことです。美に対する意識が高く、歴史のある街、パリ。
  そういう空気のなかで自分自身を磨きたい。技術もそうだけど、もっと人間的に幅広く豊かになりたいんです。実は大学生のお客さまで、1年生のときから4年生まで通ってくださった方がいるんですね。その方が卒業されるときに「4年間の宝ものだけど、七里さんががんばるならあげるよ」と、フランス語の教科書やノートなどを一式譲ってくださったんです。すっごくうれしかった。今は、その教材で一生懸命フランス語を勉強しています。でも、フランスに行くことがゴールじゃない。パリで学んだものをここに持ち帰って、お客さまに伝え、スタッフみんなにも伝えたいんです。それまでに私が安心してフランスにいけるように、仕事を任せられるスタッフを育てたい。そして皆で刺激しあい、力を合わせて、それぞれの夢を実現できるような店にしたいと思っています。
  パリもそうですが、歴史のある街が大好きなんです。京都にも年に1回必ず行くんです。関東では鎌倉が好きで時間があれば出かけています。やはり、いずれの街もそこに住む人が自分たちの街に誇りを持っているところがいいですね。鎌倉では長谷寺とかお寺を訪ねて、ぼーっとそこの空気を楽しむのが好き。そういう街にいると、心がきれいに洗われるんですよね。心や体が浄化されるよう。だから新しい気持ちでお客さまに向かえるんです。作品の写真は夏に江ノ島で撮影しました。自然の美しさのなかで、モデルさん自身が持つ、自然な美しさを表現したかった。大人の女性のエレガントさと、まだ子供のままでいたいという少女の表情が、スタイリングによって微妙に見え隠れ。こういった作品づくりはサロンワークとはまた違った刺激があります。
  私は絵を描くのが好きなこともあり、メイクにとても興味があるんです。どんな人でも、だれにも負けない美しさ、可愛さがある。振り返ったとき、ちらっと上を見上げたときの表情がドキッとするほど素敵だったりします。それをみつけてメイクで引き出していくのがとても楽しい。短所は許して、長所を伸ばすのが私のメイク。これは人を育てるときも同じですね(笑)。
  私は新人のころからずっと下北沢で働いているわけですが、この街がとても好き。街がとても元気で、輝いている素敵な人が多いんです。学生が多い街だけど、うちの店は、幼稚園のお子さんから、ご高齢の方まで年齢層が幅広いんですね。近所の方も多くて、店全体がとってもアットホーム。皆さんが美容院に行くときって、単に髪が伸びたときもあるけど、今の自分を変えたいとか、心機一転したいとか、いろんな思いがあると思います。また、髪を変えたことがきっかけに、その方の人生がいい方向に向かうこともありますよね。そういう、いわば岐路に立ち会えるこの仕事はとてもやりがいがあると思います。髪を切ることって私たちにとっては日常の仕事だけど、お客さんにとっては、月1回、あるいは3ヶ月に1回のこともある。洋服は気に入らなければ着替えることができるけど、ヘアスタイルは毎日その形で生活しなければなりませんよね。だから、毎回、毎回の仕事がとても大切。美容師の仕事は毎回何か新しい発見と課題があり、毎日変化する。私は同じところにいるのがあまり好きじゃなくて、いつも変化していたい。この仕事に就いて8年目。一生続けるかどうかは、今はまだわからないけど、たとえば私が80年生きたとしても、この8年はとてもいい時間だったと自信を持って言えます!
Stylisy Date
プロフィール クロード・モネ 下北沢店
Salon Date
クロード・モネ 下北沢店

「 クロード・モネ 下北沢店 」
tel:03-3410-4771
address:東京都世田谷区北沢2-4-10 プラザ花2F
station:小田急線または京王井の頭線
「下北沢駅」南口より徒歩5分
open:平日 10:00〜19:00
土曜、日曜、祝日 10:00〜19:00
close:毎月第2火曜日

Price
・カット:¥6,090(シャンプー・スタイリング込) 
・パーマ:¥10,185(シャンプー・カット・スタイリング込)
・メイク:¥3,875
・眉カット:¥1,050
※金額は全て税込み価格です。

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TEL:03-3410-4771
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