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New York
“Hello, from the world!”は、世界の様々な街からのファッション・レポートです。
第39回は、世界の大都市ニューヨークから加納壱子さんが、写真とお便りを送ってくれました。
街のファッションスナップ Hello! from the world VOL.39
 極寒の2月を過ぎ、すこしだけ春らしい陽光が差し始めたニューヨーク。マンハッタンのセントラルパークでは2月末まで「ザ・ゲイツ」と呼ばれる、オレンジの布と鉄骨のゲートをずらりと並べたオブジェが大好評。世界中の観光客が足を運びました。ファッションも食べ物も、そして最近はエコロジーでも最先端を行くニューヨークです!
冬はカラフルな洋服を楽しむチャンス!
マフラーや手袋、サングラスで暖かさを演出
 ニューヨーク大学の大学院でフードスタディを専攻するジョハナ・コロドニー。食べ物やエコロジーに関心が高く、将来はNPO(非営利組織)などの活動家として、広報に携わるのが夢のひとつ。大学時代にはイタリアのフローレンスにも留学。ヨーロッパの食文化にも詳しいです。
 出身はニューヨーク州の郊外の町。大学院に入ってからは、ニューヨークのファーマーズマーケットを運営する組織「グリーンマーケット」を手伝ったり、食専門の本ばかりを扱う本屋さんで働いたり、食べ物関係のお仕事を楽しんで経験しています。
 お料理も大好きで、教授の誕生日には、ファーマーズマーケットで買ったプラムを使ったパイを焼いてプレゼント。材料はバターも小麦粉も全部オーガニックにこだわったそうです。
 トレードマークのひとつはサングラス。冬は「着るものにたくさん色を加えて楽しむ」のがモットー。おそろいのマフラーと手袋は、暖色系の色であたたかさを演出しています。
 お父さんがビジネスで日本に来ることも多く「いつかは日本を訪ねたい」とジョハナ。ばっちり情報を集めていて「朝4時に築地に行って、新鮮なお寿司を食べるのが夢」とのことです!
ジョハナ・コロドニーさん
 ナチュラルなウェービーヘアのジョハナ。「ローメンテナンス(手入れが楽)」なように、カットには気を配っています。通っているのは5番街の有名サロン「ルイ・リカーリ(Louis Licari)」。お母さんが雑誌で見つけて勧めてくれたそうです。シャンプーは頭皮が傷むと感じるので、ほぼ一日置き。朝洗ってすぐ寒い外に出るときだけざっとドライヤーで乾かします。普段はほとんど自然乾燥。ウェーブが広がってしまうので、ブラッシングも控えているそうです。
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ジョハナ・コロドニーさん
ソフィ・バッフルさん
美容師さんはスイス人か日本人!
将来は音楽など文化系イベントの
仕事を目指してます
 昨年9月にスイスからニューヨークにやってきたソフィ・バッフルさん(25歳)。いまはニュースクール大学やコロンビア大学で英語のクラスを取りながら就職活動中。
 スイスでは大学でマーケティングと広報を勉強。卒業後はフランス系の企業で、コンサートや文化イベントをオーガナイズする仕事についた後、新聞社の広報としても働いていました。
 ニューヨークで目指すのも、文化イベントのオーガナイズやPR。スイスでの仕事とつながっていますね。
ソフィ・バッフルさん

 ニューヨークに来てからは昨年10月にカラーリングに挑戦。スイスでは行きつけの美容室にずっとお世話になっていましたが、ニューヨークで選んだのは、日本人経営で日本人美容師さんのいるお店。最近はリトルジャパンともいわれる「アスタープレイス」付近で探して訪ね、注文どおりきれいな明るい栗色のカラーにしてもらったそう。
 サンフランシスコにいる親戚を訪ねたときに雑誌などを見て「日本人のヘアスタイリストがとても上手だということをしっていたの」というソフィ。いまも「アメリカ人にカラーを頼むのは少しだけ不安。今度も日本人のスタイリストに頼みたいな」とのことです。

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about New York
ファーマーズ・マーケット ファーマーズ・マーケット
【ファーマーズ・マーケット】
 ニューヨークで一番大きいファーマーズマーケットはユニオン・スクエアのもの。毎週水、金、土曜日に開かれます。ニューヨーク州をはじめニュージャージーやマサチューセッツなど近くの農家が直送する新鮮な農産物がずらり。味にうるさいニューヨーカーでいつもにぎわっています。冬場は雪に覆われてしまうため果物はリンゴくらいになりますが、もうすぐアスパラガスのシーズン。みんな心待ちにしています。(写真は昨年8月のものです)
キッチン・アーツ・アンド・レター マクロビオティック・レストラン ソウエン
【食の本ばかり!
 キッチン・アーツ・アンド・レター】

 アッパーイーストのレキシントン通りにある「食べ物関係が専門」の本屋さん。こじんまりしたお店の中には1万点を超える料理本やエッセイがずらり。フルーツをテーマにしたキュートなカード類など文房具も置いてあります。オンラインショッピングもできますよ。
【マクロビオティック・レストラン ソウエン】
 日本でも最近注目の食事法「マクロビオティック」を取り入れた、ユニオンスクエア近くにある人気レストラン。もともとは日本人が発案したもので、フランスやアメリカでは根強い人気が続いていました。玄米や味噌、野菜たっぷりのメニューが好評。白砂糖を使わない抹茶ムースや寒天ゼリー、豆乳を入れる大豆コーヒーなどヘルシーなカフェメニューも楽しめます!
ピーナッツバター・アンド・カンパニー」カフェ アジアンフードとライフスタイルの情報誌
【ピーナッツバターのメニューを集めたカフェ】
 アメリカ人が大好きなピーナッツバター。ピーナッツとジェリーをたっぷりはさんだサンドウィッチは子供のランチの定番であり続けています。この定番サンドウィッチはもちろん、シェイクやパフェ、ディップ代わりに食べるオードブルまで、すべてピーナッツバターを使ったメニューを出すのが「ピーナッツバター・アンド・カンパニー」カフェ。ワシントンスクエアの南側にあります。週末は家族連れが続々と訪れて、サンドイッチをほおばっています。
【アジアンフードとライフスタイルの情報誌】
 日本をはじめアジアの文化は食べ物も美容法もニューヨーカーの注目を集めています。そんなニーズをくんで昨年秋に発行したのが「アジアンフード・アンド・ライフスタイル」という情報誌。隔月刊で、毎回いろんな特集を組んでいるほか、うしろにはニューヨークのアジアンレストランや食材店のマップ付き。とても役立ちそうです。最新の3月号は、お弁当特集でした。BENTOという日本語はほぼ定着しつつあります。
ザ・ゲイツ 【セントラルパークのアート、ザ・ゲイツ】
 セントラルパークの歩道を埋め尽くしたアート「ザ・ゲイツ」。オレンジ色のゲートにカーテンがなびく様子が、これから来る春を思い起こさせると好評でした。週末はたくさんの人が足を運び、公園近くのカフェやレストランも例年にないにぎわいをみせました。
ニューヨーク(アメリカ)
 1月はマイナス20度の吹雪の日もあったニューヨーク。少しずつ雪も溶け、春らしい光の差し込む日も増えてきました。レストラン、ファッション、アート・・・さまざまな分野で日本の文化が注目されている最近のニューヨーク。1月は、宮本亜門さんがブロードウェイミュージカル「太平洋序曲」をプロデュース。ジャパニーズフュージョンと呼ばれる新しい日本食のレストランが続々オープンしています。3月上旬は、ノーベル平和賞を受賞したケニアのマータイさんが国連本部でスピーチ。日本語の「もったいない」という言葉のすばらしさをアピールして注目を浴びていました。
Reporter(カノウ・イツコ)
 昨年夏からニューヨークのコロンビア大学に客員研究員として滞在。食・農・エコロジーの分野で取材や調査をしています。おいしい食べ物に囲まれて「ふっくらしたね」とよくいわれる昨今。毎日健康のために3キロは歩いているのですが!ニューヨークを拠点に食と農の情報をレポートするブログ「ニューヨーク野菜生活; http://ny-yasailife.cocolog-nifty.com) も執筆中です(2005年4月現在)。




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