vol.174
Interview
complice 本店
スタイリスト
早戸 徹成さん

  日光が降り注ぐ開放的な空間と、白とダークな木目調とのコントラストが印象的で、まるで南国の高級リゾートを思わせるラグジュアリーな空間。好対照の2つのカットスペースを備えるcompliceは、ファッションやビューティーに対する感度の高い人が数多く集まる南船場にあって、特に20〜30歳代の女性に人気の高いサロン。今回登場する早戸徹成さんも、落ち着いた雰囲気が店にしっくり馴染む大人のスタイリストです。

  美容師に最初に興味を持ったのは、高校生の時。友達や弟をつかまえては、髪を切ってましたね。何かを作ることが好きだったんですよね。アーティストでも料理人でも「作る仕事」では、作品や結果は評価されても作り手の顔ってなかなか見えないじゃないですか。でも美容師は、お客様の目の前でスタイルを作り、印象をガラリと変える。ぶっつけ本番なところが「かっこいい」と思いました。
  でもまだ美容師になろうと決めたわけではありませんでした。一旦は普通の大学へ進学し、大阪へ。でも入学してすぐ「違う」と思いました。「このままでいいのかな」と悩んでいた時に観たテレビ番組が、今度こそ真剣に美容師を目指すきっかけになりました。テレビで東京・青山にある有名サロンの立ち上げを追ったドキュメンタリーだったんですけど、お客様の髪型を作るだけでなく、店そのものを作り上げる過程に魅力を感じました。
  大学1回生が終わる頃、親に内緒で美容師の専門学校を受験し、合格通知を持って、実家に帰りました。でも両親は大反対。「大学を卒業しろ」と、結局、入学を許してくれませんでした。その時、自分の無力を思い知りましたね。両親の援助がなければ授業料も、家賃も払えない。「まずはやるべきことをやろう。そしてもう一度説得しよう」と、決心しました。
  大学をきちんと卒業すること。少しずつでもお金を貯めること。それを目標に、2、3回生はがんばりましたよ。大学卒業に必要な単位も3回生までにほぼ取り終わって。ようやく両親の許しを得て、大学4回生から夜間の美容専門学校に通い始めたんです。
  大学を卒業した半年後、無事、美容師の専門学校も卒業。その時になって、迷いが生まれました。当時僕はすでに22歳。同級生には10代の子も多かったし、働き始めれば年下の先輩がたくさんいるだろう。スタートが遅れた分を取り戻せるのか・・・・・・。結局、美容院には就職せず、飲食店でアルバイトを始めました。ところがそのアルバイト先が、美容専門学校のすぐ近くだったんですよ。しょっちゅう店に学生がやって来ては、就職活動の話をしていたりする。そういう姿を見て、「迷っている分だけ差はどんどん開いていく。ここは腹をくくってやるしかない」と実感。ようやく美容師の世界に飛び込んだんです。
  約5年のアシスタントを経て、スタイリストになって約1年。今、お客様のためにできることが全部、喜びですね。一番嬉しいのは、お客様から驚いていただいた時。それまでショートにすることにコンプレックスを持っておられたり、以前パーマをあてて失敗した経験から、パーマに抵抗を感じておられたりといったお客様に、あえてそうした髪型をすすめるんです。例えばお客様が「ショートは嫌い」とひと言でおっしゃっても、実は前髪を短くするのが嫌だとか、顎のラインを出したくないとか、必ず嫌なポイントがある。それさえきちんと守って、お客様の良さを引き出すスタイリングをすると、見違えるほど変わります。苦手意識を克服して、新しい自分を発見した時のお客様は、ホントいい顔をされるんですよ。
  僕はどんなお客様に対しても、キレイなだけじゃなく、どこかにかわいらしさを取り入れたスタイリングを心がけています。お客様と話をしながら、似合うスタイルへと近づけていく作業が好きですね。
  アシスタント時代は、休みの日でもカットの練習会があったりと、勉強、勉強の日々。特に週1回、オーナーがスタイルを見てくれる日は、気合いが入りました。まずは営業時間後や休日に、店の近くでモデルハント。これがなかなかつかまらないんです。ようやく協力してくれる子を見つけて店に戻り、カットをしても、最初はダメ出しばっかりでしたね。少しずつ注意される回数が減って、型にはまらない自分らしいスタイルが作れるようになった頃、スタイリストに昇進しました。最近は、他のスタッフに「仕上げる手つきがオーナーそっくり」なんて言われます(苦笑)。
  器用な方じゃないので、今も練習は欠かせません。練習会への参加はもちろん、女性誌やファッション誌をマメにチェックして、スタイリングの参考にしたりもしています。
  休みの日は、買い物をしたり、遊びに行ったり。でも正直なところ、前の晩からスタッフや美容師仲間と朝まで飲み明かし、休日の大半はぐったりしてることも多いですね。お酒は大好き。酒席の雰囲気が好きなんですよ。普段口数は決して多い方じゃないけど、酔うとどうやらおしゃべりになるらしいです。
  「将来、自分の店を持ちたい」って気持ちはあまりないんです。それよりは、いろいろなお客様の来店する忙しい店で働いていたい。どんな年齢、性別のお客様の髪型でも自在に作れるようになるのが目標。活気のあるサロンで常に刺激を受け、成長しながら、店作りに貢献している自分が理想型です。
 8年前、思い切ってこの世界に飛び込んでよかったと、今、心から思っています。
Stylisy Date
プロフィール 早戸 徹成さん complice 本店 早戸 徹成さん
Salon Date
complice 本店

「 complice 本店 」
tel:06-6252-7155
address:大阪府大阪市中央区南船場4-12-24
現代心斎橋ビル2F
station:御堂筋線 心斎橋駅 3号出口 徒歩5分
open:平日AM11:00〜PM9:00
パーマ・カラーPM7:00
カットPM8:00まで受付
日曜AM10:00〜PM6:00
パーマ・カラーPM4:00
カットPM5:00まで受付
close:毎週月曜日&第3火曜日

Price
・カット 5250円〜
・パーマ 10500円〜
・カラー 6300円〜
※金額は全て税込み価格です。

Rasysa割引きクーポン券
rasysa.com
complice 本店
TEL:06-6252-7155

特典
新規のお客さま
カット+トリートメント 4200円
カット+カラー or パーマ 9450円
カット+トリートメント 9450円

※他の割引との併用はできません。
期限:2005年7月31日まで

・予約の際に「Rasysaを見た」と一言伝えてください。
・来店時、クーポンページを プリントアウトして持参してください。
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