連載エッセイ

色の魅力にとりつかれたカラリスト、ナカムが考えるヘアカラーの世界“茶”のソムリエが語るラグジュなカラー

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全10回
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更新日:2007年5月8日

其の九.色をいろいろ考える

意外に見ているようで見ていないのが“色”。じっと見つめないと見えないぐらい空気のようで、音のようで、そして感情のようで。人間は視覚であまりに多くのものを判断するがゆえに、色によって大きな錯覚を起こすことさえあります。とても繊細で、どこまでも奥が深いもの。
そんな色を操るカラリスト、ナカムが感じた色の琴線に触れてみませんか?

さて、今日は“色について”しゃべろうと思います。

◆意識しないと見えない色

意外に見ているようで見ていないのが“色”
ナカム的にいえば、色は空気に近い存在であり、
ちゃんと意識して見ないとちゃんと見えない。

色は、人を和ませたり、元気にしたり、奮闘させたり、安心させたり・・・・
様々な心理を感情の奥底に植えつける力がある。

と、同時に色に簡単に惑わされてしまうのも事実。
モノの質量や大きさを惑わしてみたり、
イメージそのものを違うように見せてしまう事だってできる。
5つの感覚のうち、大半を視覚に頼ってしまう私達にとっては、
上手に使いこなす事で最強の武器にもなれば、
最悪の凶器にもなりかねない。

なのに、どうして意識をしないとちゃんと色を見てないのか?
現代の世の中には色が多すぎる。

視覚に頼り生活する私達が
モノクロの世界に放り投げられてしまったら
恐らく大変な事になるであろう。

表参道の町並みを見てみる。
モノクロの世界では・・・

季節はいつなのか?
晴れているのか?曇っているのか?
時間は何時ごろか?
暑いのか?涼しいのか?
ケヤキの木はイキイキしているのか?

色を感じなくなってしまうと、情報が極端に減少してしまう。
モノの質感だってわからなくなる。

日常、当たり前のように見ているようで
見ていないのが“色”
呼吸しているのと同じくらい
色は空気に近い存在であり、
ちゃんと意識して見ないとちゃんと見えない。

其の二.「四十八茶百鼠」を知っていますか?」でも触れたが、
もともと人間は(日本人は特に)
色を識別する能力が非常に長けている。
いや、その遺伝子を受け継いでいるはずである。

パソコンが表現できる色彩は約6万5000色ほどだったと思うが、
なんと人間はそもそも750万〜1000万色の色を
肉眼で見分けられるそうです。
大まかに分けてしまえば、
“赤・橙・黄・緑・青・(藍)・紫・白・黒”ぐらいですが、
その一つ一つの中間にある色に興味をもって
じぃ〜〜〜。っと
見てみるともしかしたらとんでもない
色彩を分類する判断力(認識力)があるかもしれません。

なんとなくで過ごしてしまって、
感度の低い人間になってしまったら何てバチあたりだろうか?
繊細かつ微妙な
色彩をちゃんと見てみませんか?

◆見える色と見えない色

あくまで“ナカム的主観”での話ですが、
色って目に見える色と、見えない色が存在すると思う。

ちょうど二年ぐらい前かな、
“色”って漢字をつかう表現の中に
“色味が存在しない”ものがあるって突然気づきました。

だって 《色っぽい》 とか 《色男》 とか 《色気》には色味は存在しないでしょ?
一言で簡単に言うと
“雰囲気” とか “空気(オーラ)” なのかなって。

◆これまた見えない色

・赤
・すみれ色
・黄金色
・ピンク
・空色
・黄色
・銅色

この色の順番は何なの?

これは、ある心理実験による色のイメージの傾向で、
それは・・・・。

ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ〜
そう。
音階の色イメージなのだそうです。

“音色”という言葉があるように
“音”と“色”にも深い関係があるのです。

『キャー!!』なんて女性のカン高い声を“黄色い声”と言うように。
高い音は明るい色のイメージで、
低い音は色が混ざり合った暗いイメージがわきます。

感受性の高い人は音色を色のイメージで
聴いているひともいるのかもしれませんね。

照明や部屋のインテリアなどに調和する色味と
そこに溶け込む(調和する)BGMにも共通の色がきっとあるのでしょう。
まれ〜に、仕事していると何かしらの弾みで
“歌謡曲”が流れたりしちゃったりする時があって、
何と言うか、空気が変わるんです。
空間と空気に境界線ができるっていうか。

人と話をしていると、
音からイメージを始める人もいることがあります。
そんな、音色カラリストがいても面白いかもしれません。

◆なぜだろう、赤が好きだ。

さて、題名もしかり
ナカムは身の回りに赤が以外に多いのです。

好きな色、嫌いな色が皆さんありますが、
どうして好きか考えた事あります??
このことは色んな説があるのですが、好みの色は“遺伝”するそうです。
無意識に手にとってしまう“いつもの色”。
もしかしたら好きになったきっかけは、親?先祖?

たとえば。
大好きな彼に、特別な記念日にピンクのバラをもらい
一生忘れられないような幸せな気分を味わったヒトは、
その子供もピンクが知らずのうちに好きになっていたりと。

ありえるのです!
ここではその根本にある色が与える心理とイメージについて話します。

ナカム節で語れば、
きっと、まだ“言葉・言語”も無かった遥か遠い昔は
視覚で捉える“色”が非常に重要な要素だったんじゃないかと思う。
話は飛ぶけど、
美味しそうなイメージの色って?
逆に毒々しい色って?
そんな質問をヒトに投げかけると、おおよそ似た傾向の答えが返ってくる。
赤系を中心とした暖色系の色は食欲を促進し、
青系を中心とした寒色系は食欲をセーブする効果がある。
これもしかり。
食べられる木の実や果実のイメージは確かに赤が中心だと思うし、
食べられるモノの中で青いもの・・・。あったっけ?
毒キノコぐらいしか(笑)
生きていく、いや生き抜くために様々な物を口にし、学習した。
そう考えてみるのも面白い。

自然界の中で代表的な赤の一つに “火” “血” “太陽” などがある。
“火”を見ると何故?生命力や興奮を覚えるのだろう?
時には安心感をも覚える事もある。
大昔は火を使い生活し、時には武器となり、夜は火によって獣から身を護る。
“血”は?
“太陽”は?

ヒトは色をみて瞬間的に感じるイメージがある。
“赤”に関して言うと、
《激情・怒り・興奮・血・火・太陽・歓喜・活動的・命・生命力・情熱・権威》などがイメー
ジに直結しやすい。

これぞまさに色彩の遺伝なのか?

こんな話もある。
人は本能的に、突出して見える高彩度な暖色系を最初に探す習性があるという。
要は“赤”なのだ。
ヒトと“赤”の関係は深すぎるぐらい深い。

面白どころでは、“人のカラダ”で思わず目が行ってしまうところって?
う〜ん・・・。
ヒントは“赤”。
そう、
「くちびるや舌の色」
「人間の体のセクシーポイント」
はみんな赤みを帯びているのだ。
他のパーツはみんなベージュ(肌色)ベースなのにね。

好みの色の“赤”を分析してみても、
奥が深い。
だから、何故その色が好きなのか?
その答えは明確にはないのである。
それが答え。

傾向はある。
僕は、どっちかというと“朱”“紅”の赤が好きだ。


※2007年5月8日公開時点での情報です。料金の表記は本文に明記のない限り消費税5%の税込価格です。
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