フェイスラインを整えて『目力』を与えるカットテクニック
女性として好印象を与えるために、前髪のカットを慎重に行い『目力』をプラスさせます。全体的には軽くさせないで、むしろボリューム感を感じさせるカットを。また、フェイスラインもセニングシザーズで繊細なカットを行い、ナチュラルな質感を毛先に与えていきます。
Before(カウンセリング)
軟毛の毛先にナチュラルな質感を与える!
軟毛で細い髪質ですが、毛量が多いのでスリークさを感じさせます。全体のバランスを整え、顔まわりをナチュラルに収まるカットを試みます。
アドバイス/Xel-Ha,afloat-f 宮村浩気さん
全体的なスタイルやデザインだけでなく、細かい部分にまでこだわる女性が多いと思います。特に、女性にとって『前髪』はもっとも重要なセクションで、我々もカットに気を使う場所です。ここでは、前髪とフェイスラインに細心の注意を払ってカットします。まず、前髪の長さは、目の上のギリギリのラインでカットすることがポイント。そうすることで、『目力』が生まれます。さらに、柔らかい丸みを表現するため、毛先が収まるようにセニングシザーズを使ったチョップカットでディテールを整えます。また、フェイスラインもセニングシザーズでスライドカットを行い、ハサミの特長を生かした毛量調整でナチュラルなテイストに仕上げています。内側の毛量調整と毛先の質感で、フェミニンなキュートさを表現してみます。
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技術プロセス解説
1.ベースカット。ベースカット用シザーズで、アウトラインをカット。前上がりで丸みを出し、チョップカットでラインをぼかす。
2.トップからローレイヤーでカット。毛先を扇状に広げてチョップカットをして、毛先に厚みを出しながらアウトラインとつなげる。
3.サイドのカット。パネルを15度リフトアップしてチョップカット。前上がりのラインでバックとつなげる。
4.トップとサイドをレイヤーでつなげる。ここも毛先を扇状に広げて、ラインに厚みを出す。
5.前髪のカット。チョップカットでラインをぼかす。三角ベースを取り、目尻の幅でカット。目力を出すため、目の上のギリギリのラインで切る。
6.さらに、セニングシザーズで毛先の厚みを取り、丸みのあるバングに整える。
7.フェイスラインのカット。セニングシザーズで、顔まわりの毛先をチョップカットして、軽さを出しながら毛先に質感を出す。
8.毛量調整。髪の溜まりやすいハチ下を、セニングシザーズを使ってルーツセニング。
9.後頭部付近も同様にルーツセニング。根元から量感をカットする。
10.さらに、バックの毛先にチョップカットを行い、軽さと動きの出やすい質感を与えてベースカットの終了。
11.ドライカット。しっかりとブロードライをして、顔まわりを微調整。セニングシザーズの根元でスライドカットをして、刃先で細かくディテールを作る。
12.前髪に重さを感じる場合は、表面の髪をジグザグスライスにして、セニングシザーズで根元からポイントカット。
13.カット終了。この後、アイロンでカールを作りスタイリングする。
After/フェイスラインを整えて『目力』をアップさせる
ベースカットで全体的にローレイヤーでカットをして、バックからサイドを前上がりのラインで揃えました。毛量調整は内側の髪を、そしてバングとフェイスラインにポイントを作って、『目力』を与えています。新タイプのセニングシザーズは刃先と根元のカット量が異なるので、量感調節には最適です。