求めるセクションで使い分けができるから大変重宝

木村／今回、モイストウェーブを使ってパーマヘアのコラボレーションをしていただきましたが、AFLOATさんに来られるパーマのお客さまはどのようなご要望をお持ちですか。

ケンイチ／もっとも気にされるのは手触りですね。ダメージによって指通りが悪くなったり、髪がギシギシするのが不安のようです。それらを解消してくれたのがモイストウェーブです。クリップを挟むことで中間から湿熱が伝わり、ダメージが気になる毛先はかかりすぎないので技術者も計算がしやすいです。

芝本／私のお客さまが求めるパーマのデザインも、やはりふわっとしたソフトなカールですね。それと、同じく手触りの良さも。髪質の状態によってデジタルパーマにする場合、デジクリップを使用すると従来より10〜20度くらい低い温度設定でしっかりかかります。だから、ダメージの心配がありませんね。

木村／このモイストウェーブはアルカリ剤を使わずに熱を利用してパーマをかけるシステムです。熱には「乾熱」と「湿熱」の2種類があり、モイストウェーブは髪に優しい「湿熱」を使います。それがようやく認知されてきたようです。サロンワークで使用された実感はどうですか。

ケンイチ／前髪を作らないお客さまの場合、分け目がくっきり出てしまいます。そんな時に、クリップを装着することで根元にしっかりしたカールがつくので、ふんわりした立ち上がりで分け目をぼかす効果があります。トップはモイストウェーブ、毛先はデジタルパーマなど、求めるセクションで使い分けができるのでサロンワークでは大変重宝しています。

低温でも薬剤の浸透がいいので作業効率がアップ

芝本／私がサロンワークで実感したのは、お客さまへの負担がかなり軽減されたということです。デジパーでデジクリップを装着する時は、低温設定でしっかり蒸らします。従って、従来ほど熱くないというお声をお聞きします。低温でも薬剤の浸透がいいので、時間短縮や質感作りにおいて作業効率がアップしています。

木村／デジクリップは毛髪内の水分を閉じ込めるのと同時に、加温中の放熱を防ぐ効果があります。これにより、内側と外側の温度差がありません。それがカールの形成や作業効率につながっているんでしょう。今回、ご提案していただいたスタイルはどんなイメージですか。

ケンイチ／この秋冬で私がパーマを提案したいのは大人の女性で、それを表現しました。ナチュラルで動きがある、ツヤがある、そしてパサつかずまとまり感がある、そんなデザインです。髪にしっとりしたなめらかさが求められるシーズンなので、そんな時でもモイストウェーブは最適ですね。

芝本／私はボブスタイルを提案させていただきました。動きの出し方はお客さまのお好みなので、それをスタイリングで自由にできるようワインディングに配慮しました。また、トップのふんわりした立ち上がりもボブには欠かせない要素なので、それが簡単に表現できましたね。

木村／私は常に美容師さんサイドに立って商品を開発しています。従来のパーマ技術におけるマイナス要素をいかにしてクリアしていくか。特に時間短縮を考えた結果モイストウェーブが誕生しました。今後も、さまざまな進化を遂げると思いますが、さらにサロンさんのニーズにお応えしたいと考えています。