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【 段々畑 】
段々畑は、原始マレー人がバリに優れた水稲耕作を持ち込み、山から海へと伸びる勾配に地形を変えずに作ったもので、この農業用水のシステムは「スバ」と言い、生活用水も兼ねたバリ人にとって最も大切なシステムです。気候的には三毛作も出来るのですが、稲の刈り入れの後、害虫駆除と土を肥やすためにアヒルを放ちます。お米はバリ人の主食であり、お供え物にも使われ、儀式には額とこめかみに米粒を着け参列します。米の種類も赤米、黒米、玄米、餅米と豊富で、煎餅やまんじゅうも作ります。時々日本の農業高校の修学旅行のバスを見かけます。 |
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【 お祭り 】
毎日何処かで行われている儀式、お祭りの行列はまさにパレード。各村には聖山のアグン山に近い所に一つと、海に住む悪霊の方向に一つ、二つの寺があり、その寺から寺へ儀式服に身を包んだ村人が、守護身のバロンを担ぎ行進します。先祖神を迎えるガルンガンは年2回あり、日本のお盆と正月を一緒にしたようなお祭りで、お祈りの日々が続きます。村社会のバリ島は全ての行事に全員出席します。子供、お年寄りも皆で一緒に神への崇拝、悪霊の癒し、そして人に感謝と、来る日も来る日もお参りをして人生の通過儀礼にその時間と労力と心を捧げます。これが彼らの人生の仕事で、金儲けが仕事ではないのです。 |
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【 お寺参りの後、村まで着飾った女性の行進 】
女性は着飾ってゆっくりとご詠歌を唱いながら、ガムランバンドは音楽を奏でながら守護神バロンと山車を担ぎ何キロも歩きます。村によって、また儀式の内容で着る服も違ってきます。普段はTシャツとパンツでいる女性も近所の食堂や八百屋のおばさんも、儀式にはお化粧ときらびやかな衣装に身を包み、堂々と、そしてプライドいっぱいに行進するのです。家の寺、村の寺、郡の寺、島の寺そして悪霊を癒す海の寺とお寺参りもたくさんあり、一年の半分以上はこの儀式をしています。 |
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【 プロのダンサーを夢見てバリダンスの練習をする子供達 】
バリではダンサーは憧れの一つで、男の子も女の子も小さい時から近所の公民館などで学びます。手と目が大切と言われるこのバリダンスは日本の女性にも大変人気があり、たくさんの人が勉強に来ます。観光客のためのダンスは過激ではありませんが、村人が踊る村の悪霊除けのダンスは人が猿の化身になったり、短剣を体に刺しても血が出ないと言う神秘的なもので、真夜中の村で行われています。昼間はのどかな村も夜は悪霊の時間のようです。 |
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【 ダンスオーディションを受けるバリの女の子達 】
バリには沢山のダンスグループやガムラングループがあり、プロとして世界公演を続けている人もたくさんいます。中でもティルタ・サリ楽団は有名で日本にも何度も公演に行っています。そんなダンサーを夢みて多くの子供はあらゆるコンテストにそのチャンスを求めています。この写真のダンスはクプクプ(蝶々)ダンスと言う、まるで蝶々が舞うように踊る群舞です。特に子供達には人気のあるダンスで幼稚園や学校でもよく演じられます。このようなコンテストはしばしば開かれ、この時の為に日頃から皆練習を重ねています。そして夢は素晴らしいダンサーになる事なのです。 |
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【 闘鶏の顔合わせ 】
バリの田舎に行くと、おじさんが大切そうに鶏をなぜなぜしている姿によく出逢います。インドネシアでは闘鶏は禁止されていますが、バリだけは特例で、儀式の生け贄的意味、また儀式の祭事の一つとしてお寺の境内の横の空き地で行われています。鶏の足先にブレード(刃)をくくり着けどちらかが傷つくまで闘わせる残酷なゲームで、この勝負に皆はお金を賭け、勝った鶏は負けた鶏と掛け金をもらえます。これがおじさん達を余計に必死にさせるのでしょう。普段はニコニコしているおじさん達もこの時だけは必死の顔をしています。闘鶏は男の儀式であり、楽しみであり、ギャンブルでもあります。 |
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