今回の特集でマテリアルG ウィッグを使っていただいたCARE SHINSAIBASHIディレクターの宮崎隆和さんと、商品を開発された株式会社アートクライムの野村知靖さんにデザインの可能性や特長について語っていただきました。
CARE SHINSAIBASHI
ディレクター 宮崎隆和さん
流行のヘアスタイルのキーワードを素早く察知してデザインします。あなたのキレイ、可愛いを最大限に引き出して毎日がハッピーになれるヘアを提案してくれます。
株式会社アートクライム
代表取締役 野村知靖さん
従来の発想にとらわれない独自性豊かな商品創りと、より多くの方々に喜んでいただける商品創りをモットーに、高品質のマテリアルGやエクストを開発しています。
お気に入りのスタイルがずっと保存できるから重宝する
野村/今回、『マテリアルG ウィッグ』の開発でこだわったのは風合いでした。独自のコーティング加工を施すことで、人毛に似た手触りや風合いを再現できました。使用しているのは、限りなく人毛に近い高品質耐熱ファイバーです。化繊は熱に弱いのですが、この素材の耐熱温度は200℃もあります。実際に使用していただいた感想はどうですか。
宮崎/見た感じは従来のウィッグと違って、本当に人毛のようでした。指通りがよくて毛が絡むこともなく、きれいなツヤ感があっていいですね。実際にカットした時は、化繊特有の逃げるクセがありましたが、大きな問題はなくいい感触でした。
野村/今ではさまざまなウィッグが販売されていますが、その中で限りなく人毛に近づけながら違和感なく装着できて、仕上がりも自分の髪のように自然にスタイリングできる商品を目指して開発しました。それを実感してもらえたら嬉しいですね。
宮崎/商品のラインナップは、ボブ系からロングまでレングスの異なるストレートウィッグが4種類。そして、カールの形状が異なるスタイルが2種類。さらにカラーも8種類の中から人気の色味を商品化されているので、使用頻度も高いと思います。美容師としては自由にカットできるので、デザインしやすいウィッグと言えます。
野村/ストレートスタイルが4種類あるのは、用途に応じてチョイスしていただくためで、無駄にカットせずに若干の調整だけでデザインしていただけるように配慮しました。また、アイロン等でカールをつけることも可能ですが、最初からカールスタイルがあれば手間もはぶけます。カールはしっかり形状記憶させていますから。
宮崎/カールもそうですが、カラーも根元から毛先まで均一に施されているので、地毛ではできないウィッグならではの楽しみ方ができますね。しかも、お気に入りのスタイルがずっと保存できる訳ですからこれは重宝すると思います。洋服を着替えるように、ファッションに合わせてヘアも着替える。これは画期的です。
メンテナンスはおしゃれ着洗いのように優しくつけ置きで
野村/地毛を利用してウィッグと馴染ませながらスタイリングするハーフウィッグの場合、色のバリエーションを増やさないといけません。このマテリアルG ウィッグは完全に頭を覆うので、ウィッグならではの変化を楽しんでもらえます。一瞬で『長さ・カラー・形状』が変わるので、周りの方も驚くと思いますよ。
宮崎/もう少し緩めのカールスタイルもニーズがあるかもしれませんが、スライドカットで毛先の方向性が若干変わりました。これも特長の1つなんでしょうね。スタイリングでカールをつけたい場合は、熱を与えてそのままキープして冷やすとカールがつきます。これは化繊の特長で、ドライヤーの温風と冷風を使い分ければ簡単にできるでしょう。
野村/お客さまにメンテナンスに関するアドバイスとしては、まずブラッシングで絡みやホコリを取ってください。そして、40℃くらいのぬるま湯に少量のシャンプーをとかして1時間くらいつけ置きします。後はしっかりすすいでタオルで優しく水気を取り、自然乾燥させればOK。毎日着用する人で1週間に1度、それ以外はニオイや汚れが気になった時にすれば大丈夫だと思います。
宮崎/もし毛が絡んだ時は、オイル系のアウトバストリートメントなどを少量つけてすべりを与えると解消できるかもしれませんね。できるだけていねいに保管して、いつまでも使用できるように大切に扱っていただきたいです。
野村/実は、今回の撮影を拝見していて、CAREさんの技術に驚かされました。ウィッグはどうしてもトップが盛り上がって、他人が見るとかぶっている感じが分かるんですが、地毛のまとめ方が上手だったのでそんな違和感がなかったですね。
宮崎/ありがとうございます。今回のモデルは髪の長い人ばかりで、上部でまとめるとどうしても膨らんでしまいます。そこで、根元から編み込みにしてネープでまとめてバックの髪で隠しています。こうすれば、違和感がなくなるのでウィッグにトライしてみようと思う人が増えると思いますよ。