スタイリングレザーを使用して毛先に柔らかさを出したニュアンスボブの技術解説です。ここではベースからレザーを使って前髪のラインとバックの外ハネ感を作ります。
前髪は流したい方向を
計算してカットする
全体的に柔らかいタッチを出したいので、ベースカットからレザーを使用します。ポイントは前髪からフェイスラインのデザイン。髪は短い方から長い方に流れやすくなるので、前髪のカットは流したい方向とは逆サイドをカットするといいでしょう。
世界中で愛用されているスタイリングレザーは、技術者のこだわりや高いテクニックに応えます。
広がる毛先をレザーカットで
柔らかくおさめる
髪質はふつうですが、毛量がやや多くボブなので毛先が広がる状態です。そこで、レザーカットで毛先に柔らかさを与えながら、軽さと動きのあるヘアにリメイクします。
1.ベースカット。ウェットの状態でボブベースにカットします。レザーを使って毛先に柔らかさを与えます。
2.ハサミを使ってアウトラインをカット。毛先を揃えます。
3.毛量調整。耳下のラインでブロッキングし、後頭部の溜まりやすい部分をカットします。レザーは斜めに入れて毛を削ぐようにカットします。
4.前髪のカット。まず。三角ベースでパネルを引き出します。
5.流したい方向の逆サイドをカットします。ここでは左に流したいのでパネルの右側に短い毛を作ります。
6.表面にレイヤーを入れます。トップの髪をオンザベースで持ち上げ、ハサミでチョップカット。この後、ドライします。
7.ドライカット。レザーでバックの毛先を外ハネにします。毛束の表面をカットしてアールをつけます。
8.前髪の調整。ドライにした状態で量感や動きをチェックして、5と同様にカットします。
優しい毛先のニュアンスをレザーカットで表現する
毛先とフェイスラインに柔らかい質感を与えたキュートなボブ。前髪のニュアンスとバックの外ハネをアクセントにして、パーマとの連動でボリューム感と動きを与えています。ベースカットと毛量調整をレザーでカットすることにより、よりソフトに仕上がっています。