誰も教えてくれないテクニックをレクチャーします! 宮村浩気が語るプロのアイロンワーク

一般女性のホームスタイリングのアイテムとしてすでに浸透しているヘアアイロン。このアイロンをもっとサロンワークでも活用したい、そんなプロの美容師さんにお届けするプロのアイロン術を、アイロンマイスターとして定評のあるAFLOAT・宮村浩気さんがレクチャーしてくれました。

最後まで美しく仕上げるために
アイロンは欠かせないアイテム

私にとってのアイロンは、ハサミと同じくらい欠かせない必須アイテムです。美容師=ハサミというイメージがありますが、カットプロセスだけでなく最後まで美しく仕上げるのが私たちの使命です。その仕上げに、今やアイロンは欠かせないアイテムになっています。だから私は、撮影でのヘアメイクだけでなくサロンワークでも使用しています。さて、私流のアイロンワークに関してご説明します。まず最初に、アイロンを使う前にアイロン用のトリートメントスプレーを塗布します。これは熱から髪を保護する役目と、仕上がりのカール感が持続するメリットがあります。次に、髪を束ねた時のクセなどがある場合は、ブローで伸ばさずにそのクセを生かしたカールを作ります。これが仕上がりでいい感じになるんです。

全体的にカールをしっかり巻いて
最後に崩しながら小さくまとめる

実際のアイロンワークに関して言えば、全体的にカールをしっかり巻くのが基本です。例えば、1パネルずつカールを作ってほぐすと持続性がなくなり作業効率も悪くなります。従って、最初にすべてのアイロン操作をしてから最後に崩してボリューム感や質感などを整えます。次に巻き方ですが、私は根元までしっかり巻くように心がけています。これは求めるデザインにもよりますが、根元をしっかり巻くことで崩した時にボリュームが出ます。アイロンで作ったカールの特長はふんわりした柔らかい質感です。それを表現するために、根元からふんわりさせるのが可愛くまとめるコツです。最初はボリュームが出過ぎてシルエットが大きくなりますが、スタイリングで徐々に小さくまとめるとスピーディーで計算通りに仕上がります。

顔まわりはイメージが決まる
最大のポイントなのでよく考えて慎重に

デザイン性に関して言えば、ハチまわりにカールを作るのはNGです。その理由は、ハチ付近にカールを作ると全体に丸みを帯びてシルエットが崩れるからです。主にカールは中間から毛先部分に求め、デザイン的にそこを見せ場にします。そのためにハチまわりにはカールを作りません。ただし、表面にかかるトップの髪はふんわりさせたり束感を作りながら可愛さを表現します。そして最も重要なのがフェイスラインのデザインです。いわゆるこの顔まわりは、ヘアスタイルやその方のイメージが決まる最大のポイントになり、さらに小顔効果も発揮します。従って、カールの質感や髪が動く方向性をしっかり考えて慎重にアイロン操作をするように心がけてください。このように、アイロンをマスターすることでデザインや表現したいイメージの幅が大きく広がります。皆さんもこれからアイロンをどんどん活用してみてください。

Hair/宮村浩気(AFLOAT) Make/高橋雄佑(AFLOAT) Photo/生駒由美 Text/前田正明 構成/らしさ編集部
取材協力:AFLOAT(アフロート)

※2014年9月2日公開時点での情報です。料金の表記は本文に明記のない限り消費税8%の税込価格です。
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