軟毛でフラットになる髪にウエイト感を残して表面をソフトに動かすテクニックです。さらに、クセと量感を抑えてスタイリングしやすい髪に仕上げます。
◆ Before（カウンセリング）｜クセの強い軟毛をふんわりした質感にする
毛量がやや多く、細くて柔らかい髪質です。しかも、根元付近から強いうねりがあり、生えグセも見られます。そこで、内部のクセと量感を補正しながら表面は柔らかい動きを出します。
＜カットテクニック アドバイス＞
毛量調整でクセと量感を削り表面はスライドカットでソフトに
ベースカットでしっかりとフォルムを作り、ドライカットで動きを確認しながら柔らかい質感を出します。さらに、今回はクセがかなり強いので、ベースカットの段階で毛量調整を行います。特に、クセが強く量感の多いバックの内部は、根元からルーツセニングで調整します。表面は動きが出やすくなるように、ていねいにスライドカットをしてください。
1.バックのアウトラインをカット。チョップカットで毛先をぼかす。使用するハサミはXPG2-63。
2.バックの表面にレイヤーを入れる。毛先を扇状に広げてチョップカットをして毛先に柔らかさを出す。
3.ミドルセクションもレイヤーでトップとつなげる。ただし、アンダーはカットをせずに毛先にウエイト感を残す。
4.サイドのアウトラインをカット。少し前上がりのラインでカットし、顔まわりはコーナーを取る。
5.サイドをレイヤーカット。耳後ろからカットし、顔まわりは少し後方に引いてウエイト感を残す。
6.サイドの表面は深めのチョップカットで動きを出しやすくする。逆サイドも同様にカット。
7.トップのカット。パネルを真上に引き出し、両サイドをチェックしながらチョップカットで毛先に柔らかさを出す。
8.顔まわりのカット。前方にシェイプして落ちる位置を確認しながらサイドとつなげる。
9.毛量調整。まず、アンダーセクションの毛先をチョップカット。使用するハサミはXPG-W17。刃先を使う。
10.クセを抑えるためぼんのくぼは根元からルーツセニング。クセと動きを確認しながら少しずつ量感を削る。
11.ミドルセクションも同様に、毛先をチョップカットして根元をルーツセニング。
12.トップは毛先のみ刃先を使って軽さを出す。ベースカットの終了。
13.ドライカット。クセと量感を確認しながらバックの内部をカット。刃先をスライドさせながら少しずつ量感厚を削る。使用するハサミはXPG-60B。
14.ミドルセクションから徐々にトップに向かって全体的に毛量調整。表面は少しずつ毛束を取ってていねいにカットする。
15.サイドの内部も同様にクセと動きを確認しながらスライドカット。
16.表面は削りすぎないように少しずつ毛束を取ってていねいにカットする。
17.カット終了。
