スペシャルトーク 無限のデザインを提供して多くのお客さまによろこびを感じてほしい

刃に施したマイクロスリット加工がしっかり髪をグリップする

坂巻／ハサミは金属なので手に持った時もシャープで硬い感触ですが、この『レジェンダ』と『オッティモ』は不思議と柔らかさを感じたんです。指になめらかな感触が残ったんですが、これは何かポイントがあるんでしょうか。

星野／それは素材的な部分ではなく、形状に秘密が隠されています。通常、刃はリングの延長でその中心に沿って装着していますが、この『レジェンダ』と『オッティモ』はセンターラインから刃の位置を少しずらし、なおかつネジ部分から程よいアール加工を施しています。だから、カットをした時に柔らかさを感じていただいたんだと思います。このアール形状は、坂巻さんオリジナルのカービングカットに最適な形状として開発していますから、より実感されたのではないでしょうか。

坂巻／なるほど、だから私の得意技であるカービングカットをすると、柔らかくてなめらかなカットで髪を傷めず思った通りのラインに切れるんですね。さらに、刃の部分ではカットをした時に髪が逃げずにブラントカットでもしっかり切れるんですが、これはどんなポイントがあるんでしょうか。

星野／それは、刃の部分に細かいマイクロスリット加工を施しているからなんです。このスリットが髪をつかんで逃がさずに、直線的なカットが刃元までしっかり行えます。例えば、スピーディーなチョップカットや耳まわりの細かい作業がきれいに行えます。

坂巻／だから、レジェンダシザーは1本で、ブラントカットやチョップカット、さらにはカービングカットなどが自在にできるんですね。

刃先の形状で程よいセニングとダメージレスを実現

坂巻／『レジェンダ』と『オッティモ』にはセニングバサミも開発していただきましたが、このセニングにはどんな特長があるんですか。

星野／『レジェンダセニング』はクシ刃の先端をL字加工にしているんですが、従来のセニングよりLの幅を大きくしてしっかりカットできるように工夫しています。そうすることで、クシのパワーが大きくなり髪への負担が軽減されます。

坂巻／私が実際に使ってみた感想は、切れすぎず残りすぎずちょうど程よいカット率が生まれているなという実感でした。いわゆる抜けのいいセニングで非常にカットがしやすかったです。これにはどんな工夫がされているんですか。

星野／クシ刃のL字の形状だけでなく、クシの間隔つまりピッチを広げることによって抜けをよくしています。そうすることで髪を傷めることがなく、きれいに毛量調整が実現できます。

坂巻／例えば毛量の多いお客さまでも非常にカットしやすかったし、刃のラインが少しアール形状になっているのでセニングのカットラインが柔らかく仕上がるという印象も受けました。もう1つの『オッティモセニング』の特長は何ですか。

星野／『オッティモセニング』は刃先の形状がV字型になっているので、しっかりと毛量を減らすことが可能です。例えば、メンズカットや毛量の多いお客さまのボリュームコントロールに最適なセニングバサミと言えますね。

坂巻／今回、坂巻哲也プロデュースとして2種類のハサミをラインナップしていただきました。レジェンダは初級技術者からトップスタイリストまで幅広い美容師さんに、そしてオッティモは新人スタッフや専門学校生などベーシックカットをきちんとマスターしたい人にもおすすめです。このハサミで無限のデザインを提供して、多くのお客さまによろこびを感じていただけると嬉しいですね。