連載エッセイ

色の魅力にとりつかれたカラリスト、ナカムが考えるヘアカラーの世界“茶”のソムリエが語るラグジュなカラー

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更新日:2007年3月27日

其の四.その黒髪、ちょっと待った!

カラーリングにおいて「黒」、特に「黒染め」は、他の色にカラーリングするのと全く違うもの。
きちんと理解しておかないと、せっかく大事に伸ばした髪が、取り返しのつかないことになってしまうこともあるのです。まずはナカムのカラリスト的“インフォームド・コンセント”をきっちり受けておきましょう。

ここのところずっと、ヘアカラーの明るさがほどよく落ち着いている。

カラーブーム走りの頃の
とにかく明るくという風潮ではなくなったのには
いろいろな理由があるのだと思う。
いずれにしても
髪にツヤ感と色の深みがでてきたことによって、
女性の顔色映りも良くなったとうれしく感じている。

しかし、ナカム的にはひとつ気になる事が・・・

一時期は黒髪ブームなどもあったが、
「黒髪」は他の色と少し事情が異なることを
みなさんはきちんと知っているのだろうかということ。

何を選ぶかは自由ではあるけれども、
そうすることによって起こるマイナス面も
きちんと伝えるべきだと思う。
今回は髪を黒くすることによって「なにが起こるか」。
ナカムのカラリスト的“インフォームド・コンセント”をお届けします。

◆意識を顔に集中させたいですか

まず、予備知識として
『人は無意識に明るいものを先に認識してしまう』
ということを覚えていて欲しい。
暗いものと明るいものが隣あったときには
瞬間的に明るいほうに意識が働いてしまうということ。

これはヘアカラーにも同じ事が言える。
髪を黒くした場合、
肌色の明るさとのコントラストの差が大きくなるため、
人の意識が顔の中に集中する。
よく、『髪を黒くしたらキツイ印象になった』とか、
『寂しい印象になった』などと聞くが、まさにこのこと。

さてみなさん、人と話をする時にどこを見ますか??

普通は目を見るんじゃないだろうか。

『目は口ほどにものを言う』ではないけれど、
ハッキリした目、切れ長な目、パッチリした目の人は
何だかキツイ(強い)印象に、
小さな目、垂れ目、穏やかな目の人は
何だか寂しい(弱い)印象に見えてしまう。

しかも、それだけではなく、シミやデキモノ、肌のくすみなど
できれば見えてほしくな〜いものも
意識が顔の中に集中してくることにより目立つようになるのだ。

言い方を変えれば、髪を適度に明るくする事は、
顔の中のコンプレックスを和らげる効果があるともいえる。
逆にやりすぎも肌色への影響や雰囲気が
芳しくない結果になることもあるが・・・。

◆「やりなおし」が困難

それともうひとつ、一度黒髪に染めてしまうと
なかなか元の髪色には戻らない。

カラー剤の特色なのだが、黒染めの染料の場合
一度に大量の染料が毛髪内部に入り込んでしまうため、
取るのが非常に困難な状態になる。

しかも、その際には必ずといっていいほど
ブリーチを使用しないと黒い染料が落ちないため、
大切な髪がダメージを負ってしまうのは避けられないのだ。

◆ヘアカラーは自分がなりたいイメージで選ぶもの

そして黒い髪には独特のイメージがつきまとう。
《 強さ、男性的、暗い、重い、硬い、神秘的、オリエンタル etc・・ 》

ナカムはヘアカラーは流行ではなく、
その人のイメージ(雰囲気)を装飾するツールだと思う。
だから、基本的にその人の『なりたい』『見られたい』と
思うイメージに相応しいヘアカラーを提案している。

もし、上のようなイメージを求めているなら
黒髪も提案の一つに入れるのだが、
そうでない場合残念ながらおすすめできない。
洋服とは違い毎日着替えられないものだから、なおさら。

ここ近年の急激な美容技術の進化により
さまざまな『なりたい』『みられたい』といったイメージを
ヘアで叶えられるようになった。

ヘアカラーもしかりで、
その人のイメージを創る大事な要素。
逆を返せばヘアカラー次第で
その人のイメージは大きく左右されるのだ。

ナカムはこれからもその人の肌色、瞳の色にあった、
そして『なりたい』『みられたい』気分を叶えるための
ヘアカラーを提案していきたいと思う。

だから黒髪の問題は
カラリストとして真剣にほっとけない問題なのである。


※2007年3月27日公開時点での情報です。料金の表記は本文に明記のない限り消費税5%の税込価格です。
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