連載エッセイ

色の魅力にとりつかれたカラリスト、ナカムが考えるヘアカラーの世界“茶”のソムリエが語るラグジュなカラー

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更新日:2007年4月3日

其の五.アンチパーソナルカラー!?

人間の感覚は、すべからく何かとの比較において成り立っているといっても過言ではありません。
同じ色に染めても一人一人違う色に見えるのは、その人の持つ肌や瞳の色と影響しあって、実際の印象が決まるからです。今回はなりたい自分とヘアカラーの関係性についてナカムが語ります。

“ハッと目に止まる”
“何か気になる・・・”
無意識の中で視覚的に人間の脳に訴えかけるものの
要素の大半は『明るさと彩やかさ』だ。

例えば、色味の中で一番明るく見えるのは
明るさと彩やかさを兼ね備えた“黄色”ですが、
一番暗く見える“黒”と隣り合わせたものをイメージしてみると、
どんなものが想像できます??

踏み切り?道路標識?
そう。
キケンを伴う場所には無意識にも注意を払ってもらうために、
目に飛び込んでくる色をよく使われています。
そして“黒”はその明るさや彩やかさをいっそう
引き立てるのに一役かっているというわけである。

つまり、暗いものと明るいものが隣り合った瞬間、
明るいものに意識が働いてしまうという事。

これはヘアカラーに関しても同じ事がいえる。

何処を見てヒトと話しますか??
大半の方は目を見てヒトと話しますが、
その目の明るさと色に対して同系色(大まかに茶色)の色味である髪は、
対比の関係に位置します。

髪色が瞳の明るさよりも暗くなればなるほど
目の明るさは強調され、
おのずと目の表情やしぐさが相手にダイレクトに
伝わりやすくなるといえます。

其の四.その黒髪、ちょっと待った!」でも語りましたが、
髪を真っ黒に染めたときに、
『キツクなった』『寂しい感じになった』というのは
目の形の印象や表情がダイレクトに伝わりすぎてマイナスに働いている例。

逆に、極端に金髪にした場合、
何だか髪ばかりに意識がいってしまい、
顔の印象が薄くなってしまう恐れがあります。

それでは、ヘアカラーする時にどうしたらいいのでしょう?

ごく自然に違和感が無いように仕上げたいのであれば、
“瞳の明るさ”を基準にヘアカラーを設定しましょう。

一般的に、ヘアカラーは瞳の黒目部分の明るさ
プラス・マイナス2レベルの範囲が
違和感なくフィットします。
そして、肌のタイプを大きく
ブルーベースorイエローベースの2つのパターンに分け、
それらに調和する色合いを選択することが
カラーコーディネイトでいう、似合うヘアカラーであります。
よくパーソナルカラーと呼ばれているのもこの類のもの。

肌色がブルーベースかイエローベースかを判定するために、imaiiで使用しているツール。
ブルー系、イエロー系の2種のツールがあり、表裏で明度の高低がかえてあるため
合計4種に分類されます。パーソナルカラーでいう「春」「夏」「秋」「冬」もこれと同じ。
「春」はイエロー系、「夏」はブルー系の明度の高いもの、
「秋」はイエロー系、「冬」はブルー系の明度の低いものを指します。

しかし、これは“似合う”のではなく、“違和感が無い”
という表現が正しいのでないかな?

カラーコーディネイトの世界観の中では瞳の明るさに近く、
肌色と同系色のブラウンで髪は染めましょう・・・。
アンチカラーコーディネイトというわけではないが、
これは明らかに“外見的なその人の持っている要素との調和”の考え方であって、
内面的な“こうなりたい!!”といった欲求的願望がすべて無視されている。

だからナカムに言わせると、“違和感の無いカラー”なのである。

もっと“個”に寄った“こうなりたい!!みられたい!!”を
美容室では提案すべきであって、
ヘアカラーをする事で自分がどのようなイメージになりたいのか?
どのように人から見られたいのか?
という要素を多く盛り込んでいきます。

例えば
意志の強い女性像を創りたいのであれば、
若干ヘアは瞳よりダークにしてアイメイクで強さを強調したり、
可愛らしさを前面に押し出したいのであれば、
ヘアを顔から離れるにしたがって
徐々に明るくして視線の意識を全体に広げてみたりっと。

ヘアカラーと瞳は切っても切れない関係なのである。


「なりたい・見られたい」イメージサークル

なりたい・見られたいイメージと、ヘアスタイルにはこんな相関関係があります。
例えば、フェミニンな印象になりたい人は、コンサバ風の、より華やかで柔らかいスタイルが似合うなど。

ヘアカラーレベルチャート

なりたい・見られたいイメージと、ヘアカラーにはこんな相関関係があります。
例えばフェミニン系であれば、中間レベルの明度で、
地毛よりも少し明るいナチュラルカラーがおすすめ、など。

正しい答えはないのかもしれないが、
大事なのは、“違和感が無い”ヘアカラーだけでなく
“自分が演出したいイメージや女性像”をしっかり持つ事。
それにらによって、
より、その人の気分にフィットするための
最適なカラーリングの明るさ、色味の強さ、
コントラストの付け具合などが決まります。

カラリストは単に色を創る能力があるのでなく、
その色を組み合わせたり、
配置することでイメージを創ることができるから、
遠慮せずにイメージをバンバンぶつけて来てもらえると
僕は何パターンものヘアカラーが沸いてくる。


※2007年4月3日公開時点での情報です。料金の表記は本文に明記のない限り消費税5%の税込価格です。
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