“もっと柔らかい髪だったら”
“パサパサしてる”
髪について何がしかの悩みを持つ人は多いだろう。
今回はカラーリングでできるお悩み解決について触れたいと思う。
まず大前提として覚えておいて欲しいのが、
カラーリングした髪はする前より必ずキレイにみえるということ。
ちゃんとカラーされた髪にはツヤが必ず出ます。
キレイに見えます。
髪質だって変わって見えます。
１００万円のトリートメントをするよりも、
カラーリングをした方が髪はキレイに見える。
それくらい視覚は人間の感覚の多くを占め、
同時に惑わすものであるとも言える。
暖色系の深みのある色で染めると、
水分を含んだようなしっとりとした質感に見えるし、
赤みをあまり感じない寒色系で少し明るく染めると、
透き通るような透明感が感じられるようになります。
色によって、受けるイメージも変わりますが、
感じる質感も大きく変わります。
そして、「其の五 アンチパーソナルカラー！？」でも紹介しましたが、
肌色にフィットする色を選ぶ事で
顔色のトーンが明るく見え元気に、
若々しく、活動的に見せることができます。
逆を言えば、そうでない色を顔の周りに持ってくると
マイナスの要素も大きく働いてしまう事も。
単色で染めたとしても以上のような事が起こりますが、
複数の色で染めた（ハイライトやローライト※）場合、
それらが同時に働きます。
※編集部注
ハイライト
ブリーチやカラー剤を使ってベースカラーよりも
明るい部分を作り、自然な立体感を作るテクニックのこと。
→詳細はこちら
ローライト
ハイライトの逆で、明るいベースカラーに暗い色味を部分的に入れて、
立体感を出すテクニックのこと。
→詳細はこちら
二色以上の色が存在する事によって、明るさの違いが出来、
それによって凹凸があるかのような立体感が生まれます。
この凹凸をうまく利用してヘアスタイル自体を
立体的に見せることができます。
同時に、髪が猫っ毛でペタンとなりやすい人には効果的。
髪が多くてお困りの方には
影をカラーリングでつけることで締まった印象に。
これらを応用して、部分的に明るくしたり暗くすることで
フェイスラインの補正を行う事も可能である。
ちょっと言葉だけでは分かりにくいので
一例を図で解説してみると・・・
左は、面長や逆三角形の顔型の人。
顔の長さやアゴのとがった感じが気になるなら、
カラーリングで“顔の縦長なイメージを消す”。
顔の輪郭よりも外側をハイライトで明るくし、
ふんわりとしたフェイスラインのイメージを出すなど。
右は、丸顔や下ぶくれが気になるケース。
この場合は、カラーリングで“顔の輪郭を縦長にみせる”。
顔にそった髪をローライトで暗くして、
フェイスラインを引き締める効果を狙うなど。
同時に、目の場所に近い髪（前髪など）の色を変えることで
目の印象をコントロールすることができます。
ポイントは“瞳の明るさとの対比”と“肌の明るさとの対比”
瞳の明るさに近い明るさをチョイスすることによって、
全体的にバランスよくまとまり
違和感のないヘアカラーになりますが、
ヘアカラーが濃く（暗く）なることによって
瞳の明るさの方が明るくなり、
対面する人の印象は瞳に集中します。
よって、相手にしぐさや表情が
ダイレクトに伝わりやすくなるだけでなく、
目の形の印象が相手に伝わりやすくなります。
ハッキリした形の目の方は少しきつい印象に。
ハッキリした印象に。
ソフトな印象の目の方は少し寂しい印象に。
落ち着いた印象に。
このことを踏まえてカラーリングすることによって、
目から受ける印象のコントロールをすることができます。
悩みによって他にも色々な解決方法が考えられるし、
カットやパーマなど他の技術との組み合わせで
更に効果を増すことも可能である。
ただし、これは問題そのものを解決するのではなく
あくまで目の錯覚を利用した、ある意味気休めではあるが。
意外にあなどれない効果があるのだ。
